ポール・マッカートニー、ビヨンセによる「Blackbird」のカバーを称賛「とても誇りに思う」

 現地時間2024年4月4日にポール・マッカートニーがインスタグラムを更新し、ビヨンセのニュー・アルバム『カウボーイ・カーター』に収録されているザ・ビートルズの「ブラックバード」のカバーを称賛する長文のメッセージを共有した。

 ビヨンセとのツーショット写真と『カウボーイ・カーター』のアートワークを投稿した彼は、「僕の楽曲“Blackbird”の@beyonceのバージョンにとても満足している。彼女はこの曲の素晴らしいバージョンを作っていると思うし、そもそも僕がこの曲を書くきっかけとなった公民権に関するメッセージをさらに強めている。ビヨンセは素晴らしいバージョンを作ったと思うので、まだ聴いていない人はぜひチェックしてみてほしい。きっと気に入るよ!」とキャプションに添えた。

 ビヨンセのアルバムでは「Blackbiird」と表記されている「Blackbird」は、アコースティックなオリジナル・バージョンにベースやオーケストラの華やかさをプラスしつつ、タナー・アデル、レイナ・ロバーツ、ブリトニー・スペンサー、ティエラ・ケネディという、カントリー・ミュージック界の前途有望な黒人女性4人によるみずみずしいハーモニー(そして最後のバースではリード・ボーカル)を加えて再構築している。

 この楽曲の公民権的な傾向についてポールは、1997年にバリー・マイルズが執筆したザ・ビートルズの伝記『ポール・マッカートニー/メニー・イヤーズ・フロム・ナウ』で語っていた。この本で彼は、「僕は鳥ではなく、(黒人の)女性を思い浮かべていた。当時は公民権運動が盛んな時代で、僕たち全員がそれにとても関心を持っていた。だからこれは僕からの、米国でこれらの問題を経験している(黒人)女性への歌だったんです。“努力し続けてほしい、信念を貫いてほしい、希望はあるのだから”って」と語っている。

 米バラエティによれば、ビヨンセのバージョンにはポールのオリジナル・マスター・レコーディングが使用されている。ポールは、彼女と「Blackbird」をカバーしたことについて話す機会があったこともインスタで明かしている。

 昨年、ビヨンセの記録的な【ルネッサンス・ワールド・ツアー】に参戦したポールは、「FaceTimeで彼女と話したら、あれを僕が書いたこと、(カバーの)許可を出したことについてお礼を言われた。僕は“どういたしまして、あの曲の素晴らしいバージョンができたと思う”とお伝えした。60年代初頭に黒人少女たちが学校から追い返されている映像をテレビで見たときに衝撃を受けたし、今の時代でもこのようなことが起こっている場所があるなんて信じられない。僕の歌とビヨンセの素晴らしいバージョンが人種間の緊張を和らげるためにできることがあればそれは素晴らしいことだし、とても誇りに思う」と綴っている。

 「Blackbiird」は、すでにさまざまな記録を塗り替えているビヨンセの『カウボーイ・カーター』の2曲目で、収録されている2曲のカバーのうちの1曲だ。もう1曲はドリー・パートンの代表曲「Jolene」で、こちらは“Creole banjee bitch from Lousianne”(ルイジアナ出身のクレオール・BANJEE(ゲットーでグラムなルック/態度)・ビッチ)と自分を形容する主人公の女性にふさわしい内容に書き換えている。

 2022年にビヨンセは、『ルネッサンス』のリード・シングル「Break My Soul」が米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”のTOP10に初めて入ったことで、米ビルボード史上初めて、ソロとしてTOP10ヒットを20曲以上、グループのメンバーとしてTOP10ヒットを10曲以上記録した女性となった。このような偉業を達成したアーティストは他に二人しかいない。故マイケル・ジャクソンとポール・マッカートニーだ。

 ザ・ビートルズの「Blackbird」は、アルバム・チャート“Billboard 200”で9週にわたって首位を獲得した1968年のアルバム『ザ・ビートルズ』(通称『ホワイト・アルバム』)に収録されている。最近、【エミー賞】を受賞したドキュメンタリー作家ケン・バーンズは、『カウボーイ・カーター』と『ホワイト・アルバム』を比較し、両方のレコードが異なる音楽ジャンルを幅広く探求していると指摘している。