「ただいまー!」とドームに現れ、「それではSHINee、行ってきまーす!」とステージの奥に消えた3人。姿が見えなくなったあとも「愛してるよ」の歌声が響いていた[写真:石井亜希(田中聖太郎写真事務所)]

 今回のドームに立つには、計り知れない努力も、覚悟も、それ以上に強い思いも、必要だったろう。それはMINHOの、「東京ドーム! SHINeeただいまー!」という叫びにも、TAEMINの「東京ドーム公演を目指していた。会いたかった瞬間でした」、KEYの「ドームまでくることに本当に時間がかかってごめんなさい」という言葉にも、滲んでいた。

 続く中盤は、大人気ナンバー「Everybody」(13年)をはじめ、「けっこうロック系にアレンジをした」(KEY)という「HARD」(23年)など、先のアリーナツアーで披露した楽曲を中心に、「Lucifer」(10年)や「Dazzling Girl」(12年)といった、メンバーも「久しぶりー!」という楽曲が随所に盛り込まれていた。

 曲の終わりにKEYが「Hey,Can I get your number?」と囁いて観客に歓声を上げさせた「Your Number」(15年)では、自分もやりたいと言い出したTAEMINが、渋い声で「ヘイ、ちょっと、ケータイ番号、ちょうだい」「あれ? なんで? あそっか、わかった」と一人芝居で笑いの渦に巻き込む場面も。

「悪い男だ!」とツッコんだがために「MINHOさんのバージョンも見せて」と返されたMINHOは、カメラに向かって甘く英語で囁いた直後、盛大に照れて顔を覆い、会場を沸かせた。こうした絶妙なトークを、すべて日本語で届けてくれるのも、さすがSHINeeだ。

本編の最後に選ばれた曲は、「LOVE」(15年)。客席にペンライトが浮かび上がらせたLOVEの文字とハートマークをうるんだ瞳で見つめていた3人がステージの下に消えると、会場はパールアクアグリーン一色に。やがてスクリーンに「君がいる世界」の歌詞が映し出され、観客が声を合わせて歌いはじめる。これは先のアリーナツアーでのTAEMINの歌ってほしいというリクエストに応えたもの。ドームいっぱいに響く歌声は、互いの強いつながりと思いを感じさせた。

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