――ひろゆきさんも「論破王」として知られていますが……。
ゆ:ひろゆきくんは、違う意見を「わかろうとしない人」ではなく、「向き合う努力ができる人」。私たちって、ふだんから割と気が合わないことが多いんですよ。
でもそれは、単純に「意見が違う」だけで、例えば「ケーキを選ぶときにお互い別々のものを選択した」くらいのことで済むんですね。
子どもの頃の私にとっては、違う意見そのものが揉め事の種で、「意見が違うこと」イコール「仲良くできないこと」でした。
でも、ひろゆきくんと過ごすうちに、単に違いは「違う」と受け入れて、そのまま一緒にいられるんだ、ということに気づけたんです。
それまでは、穏便に済ませようとして、思ってもいないことを言うことも多かったのですが、徐々に普通に意見が言えるようになりました。
お金は信頼関係を壊す
――ひろゆきさんとの出会いを経て、親子関係についても何か進展はありましたか?
ゆ:母親にお金を貸すのを断れるようになったことですね。
今思うと本当に不思議なんですけど、それまでは「貸して」と言われたときに、「断る」という選択肢がなくて。
親子だから助けなきゃいけないと思っていたし、「嫌だ」と言っても、「あなたを育てるためにこんなに大変な思いをした」「こういうお金がかかった」などと言われて、お金を貸すことに正当性があるように感じてしまっていました。