ゲームの世界においても鳥山さんの功績は大きい。
1986年から続く国民的RPG「ドラゴンクエスト(ドラクエ)」シリーズのキャラクター・モンスターデザインを第一作から手がけている。
きっかけは、「Dr.スランプ」に「マシリト」として登場する担当編集者で、後に白泉社社長も務めた鳥嶋和彦さんがゲーム好きだったこと。鳥嶋さんは週刊少年ジャンプ誌上の別ページで堀井雄二さんをライターとして起用しており、そのつながりから出会いが生まれた。堀井さんは言わずと知れた「ドラクエ」生みの親であり、ここからゲームのキャラクター・モンスターデザイナーとしての鳥山さんが誕生した。
「ドラクエ」シリーズの累計出荷本数と配信数は8300万本を超え、19年から配信されているスマホゲーム「ドラゴンクエストウォーク」だけでも累計収益は17億ドル(2500億円)を超える。
「ナンバリングタイトル」と呼ばれるシリーズだけでなく、外伝作品のキャラクター・モンスターデザインも多く手がけていた。1995年に「ドラゴンボール」の連載が終了しても「ドラクエ」の仕事は継続していた。
2000年に週刊少年ジャンプで発表された漫画、「SAND LAND(サンドランド)」も動き出していた。単行本1巻分の作品だが、23年8月に劇場アニメが公開された。
24年4月25日には同作のゲームソフトが発売予定で、3月4日には「SAND LAND Project」と題された新展開の発表会が実施されたばかりだった。この発表会に向けても鳥山さんはコメントを寄せていた。