レオス・キャピタルワークス代表取締役会長兼社長CIO(最高投資責任者)の藤野英人さん

 株式市場では日経平均株価が史上初の4万円台を実現するなど、連日の最高値更新にわいている。『「日経平均10万円」時代が来る!』(日経BP、日本経済新聞出版)の著者で、レオス・キャピタルワークス代表取締役会長兼社長CIO(最高投資責任者)の藤野英人さんは、株価はさらに上昇が続くとみている。日経平均株価が10万円になる日は本当にやってくるのか。またその時、私達はどんな備えをしたらよいのか。藤野さんに聞いた。

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――日経平均株価10万円が実現する可能性は。

 今後10年のうちに、少なくても約9割の確率で10万円になると本気で思っています。

日本だけ特殊な状況

――著書ではその条件として、インフレの進展、大企業の変化、新興企業の三つを挙げています。

 今までの30年間は世界の中で日本だけがデフレに陥っていました。日本だけ特殊な状況が続いてきたのです。デフレのもとで日本企業は消費者に提供する商品やサービスを「より良いものをより安く」売るよう心がけてきました。本来なら「より高く」売れるように努力するべきだったはずです。

 ところが、それではもう成り立たなくなってきました。安く売っているばかりでは、社員の給料を上げるのに十分な利益が確保できません。今まで人手不足を補ってきた女性やシニア、外国人の社会参加率は限界に近く、これ以上の増加は期待できない。給料が低い企業にはいい人材も集まってきません。

 また資源価格は上昇し、円安も進んで原材料を海外から仕入れるのに必要なコストも上がっています。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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決して幸せとは限らない