
マイナーチェンジでも使い勝手向上のF2.8通しズーム
ソニーのα一眼レフやトランスルーセントミラー一眼カメラ用Aマウントレンズの中でも高級ズームレンズであるカールツァイス銘のF2.8通しズームレンズ2本が同時にマイナーチェンジしてII型になった。2本とも光学構成と鏡筒デザインなどは前モデルを継承し、コーティングの向上と防塵・防滴化、レンズ処理LSI(マイコン)の高速化でAFの動体追尾性能を前モデル比4倍にする改良がおこなわれている。
さかのぼれば24~70mmは2008年、16~35mmはその翌年に発売されたレンズ。Aマウントの現行フラッグシップ機や、アダプターを介してα7RIIで使ったときに古さは否めなかったので、フラッグシップのレンズとしてモデルチェンジは当然の流れだ。
α99で新旧レンズを比べてみたが、このくらいの焦点距離ではもとから被写界深度が深めなこともありAF追従スピードは体感するには至らなかった。一方で太陽を画面内に配するような極端なケースでは新コーティングの有利さを感じられた。再び高嶺の花となった感はあるがその部分に魅力を感じるか否かが購入の決め手になるだろう。

◆ 宇佐見健
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Vario-Sonnar T* 16-35mm F2.8 ZA SSM II
●焦点距離・F値:16~35mm・F2.8●レンズ構成:13群17枚●最短撮影距離:0.28m●最大撮影倍率:0.24倍●画角:107°~63°●フィルター径:Φ77mm●大きさ・重さ:Φ83×114mm・約872g●価格:税別29万5000円(実売28万9310円)
Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM II
●焦点距離・F値:24~70mm・F2.8●レンズ構成:13群17枚●最短撮影距離:0.34m●最大撮影倍率:0.25倍●画角:84°~34°●フィルター径:Φ77mm●大きさ・重さ:Φ83×111mm・約974g●価格:税別27万5000円(実売26万9870円)