EXILE/三代目 J SOUL BROTHERSのパフォーマー、俳優、ソロアーティストと活躍の場を広げる岩田剛典さん。自らの可能性を追求し続ける原動力を語った。AERA 2024年3月4日号より。
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――岩田剛典さんはソロへの意欲を燃やす一方で、デビュー14年目に突入した三代目 J SOUL BROTHERSを新たなフェーズに押し上げていきたいと考えている。
岩田:ありがたいことに、デビューから14年が経ってなおドームツアーができるグループはなかなかいません。ファンの皆さんを一番大事にしながら、これからも曲をリリースしていきたいという思いがあります。ただ、クリエイティブ面では自分たちが今まで作ってきたものを壊していくような楽曲や打ち出し方にこだわりたい。すでに水面下でいろいろなことが動いています。
何げない日常を歌詞に
ボーカルチームは主に楽曲のプロモーションタイミングでメディアに露出します。アーティストのあり方としてはそれが正解だと思いますが、それ以外のタイミングで僕やレギュラー番組を持っているNAOTO、山下健二郎などがメディアに出ることはグループにとってすごく重要です。意識的にやっているわけではないのですが、結果的にグループが常に動いているということをファンの皆様に感じていただける動きになっています。そのためにも、引き続き自分の使命だと思って、俳優業はやっていきたいです。
――グループ活動、俳優業、ソロ活動を並行して行う。多忙な日々の中でもインプットをし、よりアウトプットのクオリティーを上げるのは並大抵のことではない。
岩田:自分に足りていないものと向き合うことは原動力に繋がります。ソロのホールツアーで感じた課題は今控えているアリーナツアーのビジョンに明確に反映されました。
また、日常から得るものも大きいです。例えば洋画を観て、世界観や主人公の境遇がインスピレーションになってクリエイティブに反映されることも多い。だから、そういった何げない時間も大切です。
例えば、「ARTLESS」に収録されている「Time After Time」はただただ僕がお酒を飲んで酔っ払ってしまった経験を歌詞にしています(笑)。日常のそういった経験を曲にすることも面白い。インプットすることを意識しなくても、インスピレーションのもとは日常に転がっているんです。
音楽の流行の話をすると、今は普通の日常生活を送る中で共感できる歌詞が求められる傾向が強いと感じます。インプットすることを意識しすぎて浮世離れしたような楽曲を作っても、1曲のコンセプトとしては良いかもしれませんが、あまり間口が広がらなかったりします。それもあって、僕はソロの楽曲では何げないモチーフを取り入れています。