アメリカでも、すでに述べたように、公的なHPVワクチン接種が実施されている国の一つであり、11歳から12歳の小児にHPVワクチンの接種が推奨されています。CDCの22年の青少年における全国予防接種調査 によると、アメリカの13歳から17歳において、76.0%が1回以上のHPVワクチン接種を受けたというのですから、接種率が高い国の一つだと言えるでしょう。

 一方、日本の現状 はというと、22年4月から定期接種の推奨が再開されることになったものの、10政令市に行ったサンプリング調査 によると22年4〜7月の接種実施率は約16%程度(第1回目の接種を対象)にとどまっていることが報告されています。

 13年4月、HPV ワクチンの定期接種(小学校6年生から高校1年生相当の女子が該当)が日本で開始されたものの、その2カ月後には副反応の懸念から「積極的な接種勧奨」は中止。その影響が、いまだに尾を引いていると言えそうです。

 日本でも、一人でも多くの男女がHPV ワクチン接種できるような理解や支援体制が、1日も早く広がることを願っています。

【参照URL】

※1https://academic.oup.com/jnci/advance-article-bstract/doi/10.1093/jnci/djad263/7577291

※2https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)02178-4/abstract

※3https://www.cdc.gov/hpv/parents/vaccine-for-hpv.html

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