6日放送の「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ・毎週火曜午後8時)は「受験戦争を勝ち抜いた有名人SP」。ゲストのひとり、ヒャダインは「勉強しすぎておかしくなりかけた事」お題に、中学受験で心が折れ大好きなアニメを見て悟ったことがあるという。京都大学に進み、作曲家を志したヒャダインの過去の記事を振り返る。(「AERA dot.」2022年11月11日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)
* * *
タレントとして活躍する一方、アーティストに提供した楽曲も数知れず。そんなヒャダインさんだが、京都大学3年の秋まで「音楽の道に進もう」とは夢にも思わなかったという。発売中の『国公立大学 by AERA2023』では、子どもと大人のグラデーションの中で揺れ続けた、大学生活について語ってもらった。
京都大学を目指した理由を聞くと「自宅から通える、一番難しい大学だったから」と笑うヒャダインさん。学びたいものはとくにない、自分の将来像も描けていない、そんな高校生だった。総合人間学部を選んだのも、「何でも学べそうだった」から。それでも後期試験で合格を勝ち取った。
「倍率は20倍を超えていたんじゃないかな? 受かるはずがない(笑)。でも前期で落ちて肩の力が抜けたんでしょうね。たまたま後期試験の英語で、当時は珍しいリスニング問題が出題されたのも、英会話を習っていたぼくにはラッキーでした」
高校時代、ヒャダインさんは合格というゴールだけを目指して必死に勉強した。その後のことを考えていなかったことに、入学してから気づいたそうだ。
「カリキュラムを自分で決めることさえ知らなかった。でも授業内容を調べると、心理学とか語学とか選択肢がたくさんあって『知の宝石箱だ!』と感激しました。このジュエルを手にする権利を得たんだと気づいて、本当にワクワクしました」
しかし、宝を手にする難しさにもすぐに気づくことになる。