天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが、学習院大卒業後の4月から、日本赤十字社で嘱託職員として勤務することが内定したと、宮内庁が22日に発表した。愛子さまは「少しでも人々や社会にお役に立つことができればと考えております」と感想を寄せた。国民に慕われる愛子さま。あらためて、お人柄がにじむエピソードやふるまいに注目したい(この記事は2023年10月31日に配信した内容の再配信です。年齢や肩書等は当時)。
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天皇皇后両陛下の長女、愛子さまの人気が、その成長とともに高まっている。皇族の中で特に慕われた内親王といえば、「サーヤ」の愛称で呼ばれる上皇ご夫妻の長女、黒田清子さん(紀宮さま)。盲導犬に関心を持つなど共通点も多いが、おふたりが醸し出す「安心感」「信頼感」が国民から愛される理由だと、専門家は指摘する。
ふんわりとしたピンクのリボンや花の帽子が、よく似合う。
「愛子さま!」
沿道からの歓声に、愛子さまはやさしく微笑みを返す。
まだ大学生のため、公務で外出をする機会は少ないが、皇族方への誕生日や新年のあいさつではドレスを着て移動する。成年を迎えてからは、屈託のない笑顔はすこし減り、表情と仕草に落ち着きが増した印象だ。沿道から漏れる声も「かわいい」から「すてき」という表現が混じるようになった。
成長とともに、こんな感想も聞かれるようになった。元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんは、昨年3月にあった愛子さまの成年の会見を見て、上皇ご夫妻の長女、黒田清子さん(紀宮さま)を思い出したという。
「手元の紙を見ずに堂々と、そして穏やかにお話されるお姿。内からにじむ品の良さは、黒田清子さんの成年の記者会見と重なります」
本格的に公務を行った内親王
2005年に黒田慶樹さんと結婚し、民間での生活を始めた清子さん。18年を経ても、その人気は根強い。愛子さまが成年式のティアラを新調せず、叔母である清子さんのものを借りたことから、世間での清子さんの存在感が増すことになった。
清子さんといえば、本格的に公務に励み、外国への公式親善訪問をした、初めての内親王だ。ボランティアや自然保護、福祉などさまざまな分野に力を注いできた。
政府で「女性宮家」の創設案が議論されたときも、当初は清子さんを念頭に置かれたものだった。