7月23日は二十四節気「大暑(たいしょ)」とともに、七十二候「桐始結花(きりはじめてはなむすぶ)」を迎えます。梅雨明けとほぼ同時に、真夏日や猛暑日の到来しましたが、「大暑」は、暑中の中で最も暑さがつのるころです。
昔ながらの暑さのしのぎ方は?「桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)」って何?

「大暑(たいしょ)」の頃…暑さを表わす言葉いろいろ

夏の「大暑」は暑中のもっとも暑い日(頃)を指しますが、今では気温により暑さの表現が変わってきています。
「猛暑」や「酷暑」が最近定着していますが、歳時記では、大暑の頃のきわめて暑い日を「極暑(ごくしょ)」、「劫暑(ごうしょ)」、「炎暑(えんしょ)」、「溽暑(じょくしょ)」などという言葉があります。
いずれも、焼かれるような暑さを思わせますね。夏の日の強さ「炎天(えんてん)」を想像させる表現です。
くれぐれも、外出の折には帽子や日傘などで炎天下での熱中症に注意して盛夏を過ごしてください。

真夏の太陽
真夏の太陽

七十二候「桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)」の桐

「桐始結花」の頃は桐の花が実を結ぶ時期。またこの時期に開花する「梧桐(あおぎり)」(アオギリ科)もあります。一般に知られている桐はゴマノハグサ科の樹木で種類がちがいますが、どちらも落葉高木で花を咲かせ、葉の形が似ていることから「梧桐」と呼ばれるようになったといわれています。
桐の花は初夏の5月頃に薄紫の花を咲かせ、梧桐の花は盛夏の7月ころに黄色い小さな花を咲かせます。
また、生命力の強さは切り株からも成長するほどで、庭木や街路樹に広く植えられています。夏の歩道にはありがたいですね。別名の青桐は、幹の色が緑色を保っていることが由来とされていますが、その色が炎天に涼をもたらしているとも言えます。

梧桐のつぼみ
梧桐のつぼみ

「涼(りょう)」をもたらすあれこれ

盛夏の暑さは、昔と今ではずいぶんちがうことは予想できますが、昔から今に至るまで日本人は自然に「涼」をもとめます。それらは衣食住すべてに残っています。
例えば、葦簀(よしず)で日差しをやわらげ、団扇(うちわ)や扇子(せんす)で風をあおぎ、西瓜(すいか)をはじめとしたウリ科の食べ物で水分をとるなど、季節感のなせる知恵はすばらしいですね。
氷を使った夏の菓子も地域ごとにさまざまあり、九州の白クマ、関西のかち割り、伊勢路のあかふく氷、山形の酢だまり氷などなど…。宇治金時の発祥が1929年の岡山だという意外な事実もあります。
あなたの街のオリジナルを調べて食べてみるのも楽しいですね。
《参考文献・サイト》
俳句歳時記・夏、新年
暦のページ(リンク参照)
かき氷Wikipedia