5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。
case.63 大きく変わったコミュニケーションの取り方
夫+子ども2人+犬1匹/金融関係
家は家族で過ごす場所。散らかったり、生活する上で困ったりしたら、家族みんなで解決するのが理想的ですよね。
でも、主に家事を担当する母親が責任を感じ、1人で奮闘してストレスでイライラしている、というご家庭が多いのではないでしょうか。
「私はSNSとかできれいなお家を見るのが好きでした。『こういう家に住みたいな』という理想があったけれど、実現できていないというギャップに悩んでいました」
えりこさんは、片づけられない自分を責め続けていました。理想と現実のギャップについて悩みが強くなったのは、上の娘が小学校に入学した昨年あたりから。いわゆる“小学1年生の壁”を感じたのです。
「下の息子と一緒に保育園に通っていたときは園のフォローが厚かったんですが、小学校に上がると気をつけないといけないことが増えてしまって。娘も忘れ物が多くなったり、行き渋りをしたり、気持ちに余裕がなさそうでした。その頃から私も家事がうまく回らなくなってきましたね」
まずは娘が学校に行けることを最優先に気を配り、家の中は後回し。2年生になって学校に順調に行けるようになったときに、家の中を見ると散らかってグチャグチャでした。
学校のお友だちを家に呼びたいと言う娘に、すぐ「いいよ」と言えない状況に胸を痛め、どんどん気持ちも落ち込みます。
「毎日イライラして、家族に当たり散らしていましたね。夫ともケンカばかりしていました」