今オフにエンゼルスからフリーエージェント(FA)となった大谷翔平が、ドジャースと10年総額7億ドル(約996億円)という北米プロスポーツ史上最高の契約を結んだことが話題となった。
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大型契約を結び、大都市の伝統チームということで大谷にかかるプレッシャーは相当なもの。ファンやメディアなど周囲を納得させるパフォーマンスや振る舞いを見せるのは非常に難しい部分もあるだろう。
大谷以前にそういった環境にいながら、誰からも愛された日本人プレイヤーがいた。元ヤンキースの松井秀喜氏だ。今でも大都市ニューヨークで多くの尊敬を集めているというが、人種のるつぼと言われる世界一のビッグタウンで愛され続ける理由とはなんなのだろうか……。
現役引退後もニューヨークを生活の拠点にしている松井氏だが、今年も6、7、11月と3度にわたり野球教室を開催した。日本人と日系人を対象としたものだが地元メディアも取材に駆けつけた。
「個人的な思いを持って継続開催しているイベント。MLB主催で大々的に行うわけではないので事前リリースも少ないが地元メディアも取材に来る。今でも松井氏を取り上げれば反響があることの証明だ」(スポーツ新聞MLB担当記者)
松井氏は2003年から10年間にわたってMLBでプレーしたが、ヤンキース在籍は09年までの7年間。その後はエンゼルス、アスレチックス、レイズと同一リーグのライバル球団を渡り歩いた。
「ヤンキース退団後、対戦相手としてニューヨークへ訪れると常に大きな拍手が巻き起こった。多少のブーイングも聞こえはしたが、これも野球選手として尊敬の裏返し。在籍時と変わらずヤンキース・ファミリーの一員と認識されている」(在米スポーツライター)
印象的だったのが9月9日(日本時間10日)、ヤンキースのレジェンドOBが揃う「オールドタイマーズ・デー」に7年ぶりに参加。「ゴジラ、ヒデキ・マツイです」と紹介された際の大歓声は他のレジェンドたちと変わらないほどだった。