「リトルトーキョー」は約140年前に、移民としてアメリカへ渡った先達が築き上げてきたアメリカ最大の日本人街です。あのジャニー喜多川、メリー喜多川の両名も、ここで生まれ育ちました。彼らの父親は、リトルトーキョー内に今もある「高野山米国別院」の第3代主監(1924~1934年)を務めた高野山真言宗の僧でした。
また1950年には、美空ひばりさんが初のアメリカ公演を、ここリトルトーキョーでも行いました。その時の会場もまた、今なお現存する「東本願寺ロサンゼルス別院」という別のお寺だったそうです。ちなみに東本願寺は浄土真宗の分派した宗派のお寺で、正式名称は「真宗大谷派東本願寺ロサンゼルス別院」なんだとか。宗教や宗派にこだわりのない人にとっては、なんとなく得した気分になれる偶然です。
リトルトーキョーの北側には、さらに大きなチャイナタウンが幅を利かせています。世界中どこへ行っても、中華街というのは独自の発展を成功させる根性を見せてくれるものですが、ロサンゼルスのチャイナタウンもしかり。縦長に鎮座するチャイナタウンを北西側から出ると、いよいよロサンゼルス・ドジャースの本拠地「ドジャー・スタジアム」の敷地になります。広大な駐車スペースが何重にも渦巻き、その真ん中に球場があり、そこで来春から大谷選手の勇姿が見られるというわけです。
ロサンゼルス空港からドジャー・スタジアムまで、グーグルマップで名所を巡りながら旅してみました。一度は訪れてみたい街であることは間違いありません。
ただ、妄想力の強い私はすでにお腹いっぱいです。きっと来季も日本でテレビに噛り付き大谷翔平を愛でるのだと思います。単身赴任夫の留守を預かる妻として。