2割引きで売って「無料招待」も
B氏は、大手商社やメガバンクなど日本のトップ企業や団体を回ったという。
「収支報告書に名前が出ないのは10口20万円まで。そのため、10通の封筒を輪ゴムで束ねたものを10個くらいカバンの中に入れて回って、企業の担当者にお会いしたら、すぐに取り出せるようにしていました。たとえ10枚のパーティー券を企業や団体が引き受けてくれても、実際にパーティーに来るのは2人~5人くらい。特に中小企業相手には、私は5枚だと本来なら10万円のところを8万円にして2割引で売っていました。1人は『招待』で無料にしてお得感を出しあげるとよく買ってくれました」
B氏も「キックバックは議員も知っていただろう」と話す。
「私も相当パー券を売りましたが、全体の管理は会計担当の秘書と議員本人がやっていました。安倍派が問題になっているのは、パー券の枚数が桁違いだからでしょう。検察が動くには金額のラインがあり、安倍派は金額が突出しているということ。5億円もの裏金となれば、レベルとしては、派閥解消ものじゃないですか」
前出のA氏も今後の安倍派については、暗い表情でこう答えた。
「他の派閥の草刈り場になるんじゃないですかね。少なくとも、もうこの大勢力は保てないと思います」