最近の雅子さまはワントーン

「このパンツスーツのロイヤルブルーは、雅子さまにぴったりですよね。雅子さまはお若いときはバイカラー(2色づかい)や華やかなデザイン性の高いものをお召しになっていました。
皇后となられてからは、このロイヤルブルーのパンツスーツのように、基本的には無地でワントーン。
一見するとシンプルに見えますが、ジャケットのボタンやウエスト周辺のダーツ(タックなど)の取り方、ラペルのデザインにこだわりを感じます。
襟は丸みのあるクローバーリーフラペルのデザインを採用されているのですが、襟の丸みやウエストのダーツで、パンツスーツの持つ強い印象を和らげ、女性らしさを表現しているのではないでしょうか」

同じワントーンのスーツでも、また違った印象を受けたのは、東京国立博物館で特別展「やまと絵-受け継がれる王朝の美-」を天皇陛下と愛子さまとご一緒に鑑賞されたときの装いだろう。「お出かけのときはインナーを華やかにされてTPOを考えている」と、角さんは“さすが雅子さま”と指摘する。
「雅子さまは日頃からTPOを考えたコーディネートをされているように思います。ご一家で特別展を鑑賞された際は、インナーに華やかなゴールドのスタンドカラーブラウスをお召しになっていました。
今回のやまと絵などのような芸術を鑑賞する場に相応しいよう、普段よりもきらめきのある素材のインナーをアクセントとして入れているのではないかと思います。
派手になりすぎないよう、同系色で淡いイエローのパンツスタイルをあわせられたのも、品格感じさせる着こなしです」

ワントーンであっても、あわせるインナーのセレクトだけでこれほどまでに華やかに、そして気品を感じさせるのはさすがである。角さんは言う。