バラエティ番組から情報番組まで、幅広く活躍を続ける、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さん。数々の番組でMCをこなす姿に、元来トーク力やコミュニケーション能力に特別長け、女性からもモテ続けた人生だったのだろうとのイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。



 しかし、田村さんは、はじめからコミュニケーション能力に秀でていたわけでも、女性にモテていたわけでもないといいます。事実、小学校のときには一時イジメを受け、中学生のとき初めて付き合った女の子からは「一緒にいてつまらない」と言われて一週間でふられたといいます。



 そうした苦い経験をしていくなかで考え出したのが、独自の「立ち回り術」。たとえ特別な才能やルックスがなくとも、上手に立ち回ることで状況を変え、イメージアップを図ってきたのだそうです。



 本書『35点男の立ち回り術』では、田村さんがこれまで実践してきた、そしていまも実践しているという、世の中でのさまざまな立ち回り術を紹介していきます。



 たとえば、ネットにおいても上手な立ち回り術を駆使することによって、人の輪は広がるのだと指摘。ツイッター、フェイスブック、LINEにインスタグラム、それぞれを利用している田村さんですが、現時点のSNSでベストツールはツイッターだといいます。



 そのツイッターを利用する際は、有名人以外はプライバシーをさらけ出すだけなので、実名以外でアカウントを取ることをすすめます。そして、この匿名性を逆手にとり「ネットの中の、もうひとりの自分」として立ち回り、日々自分をいかにアピールするか練習を積んでいくことが、実社会でも役立ってくるのだといいます。



 さらに、ツイッターを利用していると、フォロワー数やリツイート数を気にしがちですが、これらにはあまりとらわれない方が健全だともいい、その理由を次のように述べます。



「東京の山手線に例えるなら、新宿駅と鴬谷駅、どちらの駅にポスターを貼るのが効果的でしょうか? 広告代理店流にいうと、乗降客数の多い新宿駅でしょうが、ボクは新宿駅の構内のポスターをじっくり眺めたことは一度もありません。ここに数字の落とし穴がある。リツイート数が多いというのはそういうことです。その情報に触れた数が多いからといって、本当に読んだり見たりして理解しているのかは分からないのです。それよりも鶯谷駅で誰かがじっとポスターを見ているかもしれない。でも数が少ないので、スポンサーは感知できていない。こういう精緻なデータを取れば、意外な結果が次々と浮かび上がるはずだと思っています」(本書より)



 さまざまな場面での立ち回り術。本書にて学んだならば、早速実践に移してみてはいかがでしょうか。