5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。
case.60 教わったことを素直に行動する大切さ
夫+子ども2人+犬1匹/会社経営
みなさんの生活の中で、「片づけ」の優先順位はどれくらいでしょうか? 人それぞれだとは思いますが、仕事や食事よりも高いという方は少ないでしょう。生活するためにお金を稼ぐ仕事、栄養を摂取するための食事など、生活に欠かせない活動の優先順位は当然高くなります。
「片づけなくても死なない」と思っていた由紀さんも、これまでずっと片づけの優先順位を低くしていました。結婚して、子ども2人を育てながら会社を経営しているので、いつも時間に余裕はありません。
今の家に引っ越してきたときは、上の子どもが3ヶ月のとき。モノの配置などを考える余裕もなく、とりあえず荷物を空いているところに押し込みました。その後も、収納場所がまだたくさんあったので、捨てるという作業に時間を費やさなくても、どんどん収納できてしまいました。気がついたら、家はモノだらけでメタボ状態。
夫はもともと片づけが得意。由紀さんは自分のモノの多さに悩み、そろそろ片づけに本気で取り組もうと考えました。
「私、本当は家を片づけるのは嫌いじゃないんです。インテリアに凝ることも好き。でも、モノの量が多すぎて片づけのやり方がわからなくなってしまったので、プロに習ってみたいと思っていました」
そんなとき、SNSで家庭力アッププロジェクト®の存在を知り、今の自分に必要な内容だと興味津々。でも、1つ問題がありました。
「経営している会社が20周年を迎えるタイミングだったので、イベントなどが重なってすごく忙しい時期だったんです。さらに、プロジェクトの期間と夏休みが重なり、家族のための時間も必要なので、どうしても時間が足りない」