サンタ姿のアップアップガールズ(仮) (撮影/杉浦良美)
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サンタ姿のアップアップガールズ(仮) (撮影/杉浦良美)
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ピアノに向かっている杉浦良美さん
ピアノに向かっている杉浦良美さん

“ボイトレの杉浦先生”へのインタビュー、パート2をお届けする。幼少のころからクラシックを愛する一方、ビートルズやリック・ウェイクマンも聴きこみ、アンビエント・テクノにも取り組んできた杉浦さんが「感動した」と語るアップアップガールズ(仮)、その果てしない魅力とは。

――「Going my ↑」当時(※2012年上旬)のアプガって、そんなにパッとしなかったんですか。

杉浦 ただ、私は(アプガの)マネージャーさんのアーティストにかける愛情の持ち方を信じていて、このひとについていけば間違いないとどこかで思っていました。マネージャーさんが本気なら私も本気でやりましょう、という感じですね。ほんとに愛しかないですよ、アップアップのまわりにいるひとたちは。「この子たちをなんとかしてあげよう」という人たちがなんとなく集まってくるんです。アップアップが不思議なのは、ひとりひとりは大したことないんですよ。それぞれが飛びぬけているかというと、全然そんなことはないんです。

――そうですか…飛びぬけていませんか…

杉浦 だけど7人集まった時のパワーがすごい! なんでアップアップってこんなに人を感動させるんだろうって思います。「アップアップガールズ(仮)のライヴは見たほうがいいよ」って、私は自信を持って言えますね。去年の12月24日、横浜の赤レンガ倉庫のコンサートが終わった後、スタッフのひとりひとりにプレゼントを手渡すんです。白紙のノートの表紙にサインして、メッセージが書いてあるんですが、ひとりひとり内容が違うんです。すごい気づかいですよ。私の誕生日の時も寄せ書きをくれて、「先生、武道館に連れていくからね」って。

――なんてエモーショナルな…

杉浦 「この子たちのためなら何でもしてあげよう」と思いますよ。だからスタッフが、みんなファンなんです。裏方はみんな、アップアップをなんとかしようとしていますよ。製作側も、PAさんも照明さんも衣装さんもみんなそうだと思う。こんな現場、あんまり見たことがありません。マネージャーさんも「スタッフの皆さんに支えられてます」ってコメントしています。ここまで愛情がある人たちに囲まれているこの子たちが売れないわけがないと私は信じています。ほかのファンからアップアップに流れる人もいるみたいだし、(アプガの)輪が広がってくれればいいと思います。

――今度、7月5日には日比谷野外音楽堂で単独ライヴを行ないます。ひとつひとつ、着実にステップを登っています。その地に足の着いた感じも、ぼくがアプガに惹かれてやまない理由の一つです。

杉浦 モニターの状態がどうなるかわかりませんが、野外であってもいつも通りの発声で、無理なく歌ってほしいですね。

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