河村市長は、
「わかりやすく言うと、世襲だわ。議員の家業化、反対。今回の衆院長崎4区の補選でも自民党の候補は典型的な世襲、三代も続いとるでよ。日本を変えるには自民党が政権を担い続けるといかんと、百田氏らと一致した。国民負担が6割ともいわれ、さらに増税とまで自民党は言っている。何を言うのか。減税についても百田氏とは意見は同じだ。マイナンバーについては、ちょっと勉強させてちょうよ、ということでこれから詰めていく」
と政策が一致していることが「特別友党関係」につながったという見解を示した。
支援者からは危惧も
一方、支援者からは、
「右翼のようなイメージがある日本保守党と相いれるのか」
「維新とケンカ別れしたようなことを繰り返さなければいいが」
と危惧する声もある。
「保守イコール右翼のようにとられる声があることは承知している。しかし、ワシのような“安保世代”と言われるような時代の人間からすると、戦争は絶対にやってはいかんが、国はしっかり守る政治をやる、というのが保守だ。百田氏とも当然、そのあたりの話もしている。ただ日本保守党というネーミングが過激だという意見もあるようで、そこはこれからの活動で、しっかり説明していく」
と河村市長はいい、記者会見の翌日、10月18日にはJR名古屋駅前で百田氏と街頭演説に臨んだ。
河村市長はこれまで何度も国政復帰がうわさされてきた。
日本保守党と減税日本で手を組むとなれば、それが「次の一手」なのか。
愛知の小選挙区は全部立てる
その点を尋ねると、
「今のところ南無阿弥陀仏としといてくれ」
と独特の調子でけむに巻く河村市長だが、筆者はこれまで、河村市長が何度も国政復帰のプランを明かしたのを聞いている。
「選挙モンスター」と呼ばれるほど、選挙にめっぽう強い河村市長。もともとは、衆院愛知1区が地盤で5期連続当選を果たしてきた。
岸田文雄首相は近く解散・総選挙に打って出る可能性も十分ある政局だ。
「ワシが一人当選しても、国会で政党要件を満たすには5人が必要だ。名古屋市内に衆院の小選挙区は5つあるので、そこには全部立てる。愛知県に加えて、近隣の県なども含めて10人は擁立したいので公募をはじめたい。百田氏の方も出たいという人がかなりいるそうで、お互い合わせて全国で少なくとも30人はと思っておる」