三上、沢田と同じリリーフ投手では尾仲祐哉(阪神→ヤクルト)も一軍での成績は11試合に登板して防御率5点台と目立つものではないが、二軍では20試合に登板して防御率2.31とまずまずの成績を残している。チームの投手事情も苦しいだけに、来年の構想に生き残る可能性はありそうだ。
一方の野手は投手と比べて苦しい状況となっている選手が目立つ。最も実績のある選手は松田宣浩(ソフトバンク→巨人)になるが、ここまで一軍ではわずか1安打で、二軍でも目立った成績を残せていない。若手へのお手本という意味での残留はあるかもしれないが、同じベテランの右打者の中島宏之、長野久義と比べても厳しい状況であることは間違いない。それ以外の野手では育成契約での入団ながら支配下登録を勝ち取った西巻賢二(ロッテ→DeNA)が二軍ではチームトップの打席数を記録しており、年齢的にもまだ若いだけに生き残る可能性は十分にありそうだ。
ここまで挙げたように、鮮やかな復活やブレイクを見せている選手は見当たらないが、外国人選手を見てみると“当たり”も存在している。それがともに巨人を自由契約となってロッテに移籍したメルセデスとポランコの2人だ。メルセデスは4勝6敗と負け越してはいるものの、ここまでチーム3位となるイニング数を投げており、防御率も3.17と先発投手として十分な数字を残している。17試合の先発で、5回を持たずに降板したのはわずか2度というのも立派だ。今年で29歳とまだ若さもあるだけに、先発の3番手、4番手として考えるのであれば貴重な戦力となりそうだ。
そしてここへ来て大活躍を見せているのがポランコだ。開幕当初は打率1割台と低迷が続いていたが、夏場以降に一気に調子を上げてホームランを量産。ここまでパ・リーグトップタイとなる23本塁打をマークしているのだ。打率こそ.256ながら、長打率は5割近い数字を残すなど、チームの大きな得点源となっている。