次に会場内を歩いていくと、マジンガーZに似た合体ロボが目に飛び込んできた。どうやら、NTTの展示ブースのようだ。
このブースでは、複数の体験型の展示が行われていたのだが、「超全天!パノラマ・ワールド」を体験してみた。これは米オキュラス社の「オキュラス・リフト」というVRヘッドセットを使った展示。いま流行りの“壁ドン”をVR(Virtual Reality 仮想現実)で体験できるようだ。
男性に迫られる体験を味わうことができるのか! と勇み足で向かったが、どうやらこれは女性向けのメニューのようだった。全部で3つのメニューを「オキュラス」で体験でき、男性向けのメニューは、体育館で複数の女性から同時に告白されるというもの。結局、これを選んでしまった……。
再生が始まると、4人の女性に囲まれていた。背中は体育館の壁になっており、まわりこまれてしまった。4人の女性はそれぞれ、運動部のジャージー姿の女の子、同級生と思われる清楚系の女の子、指示棒を手にした女性教師、後輩と思しき背の低めの女の子がおり、全員同時に告白して迫ってくる。
演じてくれた役者の方には申し訳ないが、女性たちの表情を正視できなかったので、最後は天井を見上げた状態で“体験”が終わってしまった。腕を組みながら上を見上げていた姿は、さぞかし間抜けなものだったに違いない。
今回の「ニコニコ超会議2015」では、VRやARをテーマにした展示がより一般的になったといえる。少し前であれば、こういった展示を行うのは大がかりな装置とコストが必要になった。だが、今では「MOVERIO BT-200」や「オキュラス・リフト」といった個人で購入可能な製品でも、十分なクオリティーのものが実現できるようになった。
何より、ウェアラブル端末による先進的な展示が集まったのも、「超会議」の特色ではないだろうか。既に来年のイベントの開催も決定しているが、VRやARをテーマにした展示がどれだけ増えるのか、いまから楽しみでしかたがない。
(ライター・河島太郎)