この記事の写真をすべて見る

逆光を味方にすれば
写真の表現が大きく広がる


POINT
[1]逆光を自在に使えるようになれば、写真が格段にかっこよくなります。

[2]逆光は、撮影条件としてはよくありません。露出補正など、ていねいに行ないましょう。


写るものが大きく変わる
露出補正をていねいに


 逆光は、被写体の向こうに光源がある状態です。つまり、カメラを光源に向けて撮影することになります。撮影条件としてはとても厳しく、簡単に背景が白飛びしたり、主役の被写体が黒くつぶれたりします。しかし、この逆光をうまく使うと、実にかっこいい写真が撮影できます。
 たとえばポートレート写真。逆光(+プラス補正)なら顔に強い影ができませんから、やわらかな雰囲気になります。さらに髪の毛や服の輪郭が光って、キラキラしたイメージに仕上げることもできます。木々の葉を光で透かすといった撮り方も逆光ならでは。下のテーブルフォトでも、逆光がコップの底に反射して、明るいイメージになっています。



 逆光の魅力のひとつは、強いコントラストです。明暗差がとても大きいため、ドラマチックな写真になります。背景が白く飛んでも、それが広がりや明るさとして感じられることが多いのです。
 そのぶん、逆光ではより正確な露出補正が必要です。ほとんどの場合、手前の被写体が暗くなりますから、多めのプラス補正で明るくします。たとえば下の浜辺の写真は、シルエットを活かした暗めの写真ですが、それでも+1.0EVのプラス補正を行なっています。
 ただ、最近のカメラでは、逆光でも極端には露出の下がらないものが増えてきました。撮影シーンの判断を行なっているようです。単純に逆光=プラス補正とせずに、写り具合を確認して補正しましょう。








レッスンの続きはこちら