■空き時間を勝手に埋めていく、もはやパーソナルアシスタント!?
この代表が「Cu-hacker(クウーハッカー)」。その名の通り、空白をハックしてくれるアプリだ。取引先との打ち合わせを決める際、「候補日をいくつか頂戴できますでしょうか?」と言われたことがあるだろう。そこで、カレンダーをのぞき、空いている時間帯をメモる。そして、それをメールに転記し、先方に送る。いくつかのステップを踏んでようやっと候補日を先方に送るのだが、すべてNGだった場合の徒労感といったら……。
でも、クウーハッカーならば、面倒な調整が簡単にできるのだ。アプリを通じて、打ち合わせができそうな時間帯を選ぶと、候補日のリストを作ってくれる。あとは、それをメールにコピペして、先方に送るだけ。
さらに、候補日の確定を相手に委ねる方法をとれば、あなたのカレンダーに勝手に打ち合わせ日が予定される。そう、候補日をさっと投げておけば、あとは勝手に予定が埋まっていくという、夢のようなアプリなのだ!
クウーハッカーを開発・運営する株式会社ジェネストリームの秋貞雄大・代表取締役社長はこう語る。
「これまでのカレンダーは、スケジュールを記録するものでした。調整しようと思ったら、スケジュールを見て、メールして、その返事を見てスケジュールを確認して、メールして……と手間が大変。そこで、ビジネスパーソンの1日の時間を30分増やすことをコンセプトに、クウーハッカーを開発しました」
秋貞氏は以前、忙しい業務の中で外出先からのスケジュール調整が困難なことに苦労したという。
「社内システムでスケジュール管理をしていると、セキュリティー上、外出先からアクセスできないことが多い。外でクライアントとのアポイントメントをすぐに取ろうと思っても、無理だったんです。そのせいで非常に無駄な動きが多かった」
いまや、スケジュール管理アプリは、ただ記録し確認するものから、“スケジュールを埋めてくれるもの”に進化しているのだ。さすがに、これはアナログ手帳にはまねができない所業だと言えるだろう。
(ライター・里田実彦)