矢内冴生さんと矢内彩奈さん(撮影/篠塚ようこ 撮影協力/梅の湯)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2023年8月7日号では、楽器メーカーで営業を担当する矢内冴生さん、音楽教育講師の矢内彩奈さん夫婦について取り上げました。

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夫34歳、妻26歳で婚姻届を出す。式はこれからの予定。

【出会いは?】夫が携わる楽器のイベントに妻が参加。雑談のなかで、音楽と酒、銭湯という共通の趣味の話で盛り上がり、一緒に出かけるようになった。

【結婚までの道のりは?】銭湯めぐりなどのデートを重ねるなかで、お互いに結婚を意識。妻の「いつ結婚してくれるの?」の言葉が後押しになり、本格的な結婚準備に入る。交際を始めてから2年半で婚姻届を出す。

【家事や家計の分担は?】生活費は折半。料理は基本的に妻だが、夫も作る。掃除は妻、洗濯はそれぞれ。家計簿の管理と妻の眉毛を整えるのは、夫の担当。

夫 矢内冴生[37]楽器メーカー 営業

やない・さえき◆1986年、福島県生まれ。2009年、東洋大学文学部日本文学文化学科卒業。IT関連企業に就職。11年、現在の会社に転職

 妻は気さくで明るい女性です。2人ともお酒が好きなので初めてのデートは、私が知っていた居酒屋でした。話が尽きず、気がついたら、開店から閉店まで4時間もいたんです。社会人になってからはとくに時間の使い方にシビアになっていたので、「あぁ、こういう感じ、久しぶりだな」と思いました。

 結婚の決意は、デートを重ねるなかで、じわじわと固まっていきました。いつ会ってもほがらかだし、話しやすい。ずっと一緒にいたいと思いました。結婚までの道のりで山場があったとしたら、お義父さんと親しくなるまでに時間がかかったことでしょうか。大切な娘の結婚相手を見極めていたのかもしれません。何度も顔を合わせるうちに親しくなり、今はお酒を酌み交わす仲です。

 結婚生活は穏やかで心身のよりどころです。妻は私にとって戦友のような、とても距離が近い人。彼女の楽しそうな様子を見ていると、私も楽しくなります。ずっとこのままの妻でいてほしいです。

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