竈門炭治郎。『鬼滅の刃』公式ホームページ、Blu-ray &DVD「立志編」8巻パッケージより(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
竈門炭治郎。『鬼滅の刃』公式ホームページ、Blu-ray &DVD「立志編」8巻パッケージより(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
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【※ネタバレ注意】以下の内容には、今後放映予定のアニメ、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。

【鬼殺隊「最強」と言われる“柱”はこちら】

鬼滅の刃』の「刀鍛冶の里編」が終わり、次のアニメシリーズは、鬼殺隊実力者である「柱」のもとで炭治郎たちが技を研鑽する「柱稽古編」が予定されている。炭治郎はもともと「水の呼吸」使い手だったが、ストーリーが進むにつれて、亡き父から継承した「ヒノカミ神楽」を決め技とするシーンが増えた。そのため、一部のファンから「水の呼吸をほとんど使わない」「水の呼吸は何だったのか?」と言う声も上がる。しかし、炭治郎が「水の呼吸」を会得したことには重大な意味があった。今回は、「水柱」である冨岡義勇や「炎柱」の煉獄杏寿郎らのセリフから、その理由を考察する。

*  *  *

■不老不死に限りなく近い生物・「鬼」の弱点

『鬼滅の刃』に登場する鬼たちの戦闘力は極めて高い。そして、不老不死に限りなく近い特別な肉体を持っている。彼らは深い傷を受けても、瞬時にそれを修復することができ、通常の攻撃で鬼を倒すことはできない。しかし、鬼には「太陽光」という弱点があった。彼らは日光に当たると肉体が焼かれ、すさまじい苦痛をともなって、体が消滅してしまう。

 そのため、鬼殺隊の剣士たちは「太陽」の力を活用せねばならない。彼らは「日輪刀」と呼ばれる特殊な武具を使用するのだが、「日輪刀」はその名の通り「太陽の超自然的な力」を内在している。鬼はこれで斬られた時、陽光を浴びたような状態になる。

■「鬼」を倒すための剣士たちの技「呼吸」

「日輪刀」以外に、鬼殺隊の隊士にとって不可欠なのが、「呼吸」と呼ばれる技だ。鬼のような頑健な肉体を持たない剣士は、身体能力を極限にまで高める「呼吸」を身につけなくてはならなかった。コミックス1巻で、炭治郎が元・水柱の鱗滝左近次、狐面の少年・錆兎(さびと)、謎の少女・真菰(まこも)からアドバイスを得る場面があったが、真菰は「“全集中の呼吸”はね 体中の血の巡りと心臓の鼓動を速くするの そしたらすごく体温が上がって 人間のまま 鬼のように強くなれるの」と教えていた。

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「お前は水柱にならなければならなかった」