もう一つ、松島に負けず劣らず人気のビーチが、釜山東部に位置する「海雲台(ヘウンデ)」だ。現地ガイドが「今や韓国の新婚旅行先としても人気です」と話すこちらの目玉は、2020年に運航を開始した「海雲台ブルーラインパーク」。海雲台ビーチの東端「尾浦(ミッポ)駅」から「松亭(ソンジャン)駅停留場」まで全6駅を海岸線に沿って走る観光用の「海辺列車」と、一部区間で海辺列車の真上を走るモノレール「スカイカプセル」から海の絶景を堪能できる。

 約4.5キロの道のりを約30分かけて走る「海辺列車」は、尾浦駅前に到着したところからすべてが楽しい。高さ10メートルほどもある花のゲートに迎えられ、韓国ではやりのセルフフォトスタジオやトルネードポテトの屋台が並ぶ道を通って駅舎へ。ホームの入り口で待っていると、ガタンゴトン、ガタンゴトンと音を立てて、列車がやってきた。

海辺列車なら、どこに座っても大きな窓から海を臨める(撮影/生活・文化編集部 永井優希)
海辺列車なら、どこに座っても大きな窓から海を臨める(撮影/生活・文化編集部 永井優希)

 上半分がクリーム色、下半分が緑色の車両に乗り込むと、内部は乗客全員が海側を向いて座る、文字通りの「海辺」仕様。天井付近まで広がる大きな窓から、ただただ海を眺め続ける贅沢な時間が続く。海の青さに見ほれたり、ビーチで何をしようかと考えたり、海岸線に立つカフェや海鮮レストランを横目に今夜の夕食に思いを巡らせたり。終点の「松亭駅停留場」で降りてからは、「韓国訪問の年ポップアップストア」へ。

 2023~24年は韓国政府が外国人観光客誘致に力を入れる「韓国訪問の年」。自分の名前をハングルで記載したスタンプを作れたり(1日100人限定)、日本に手紙を送れたりと無料の体験コーナーが用意されている。編集部も、今回の釜山旅行の思い出を記した手紙を投函してきたので、届くのが楽しみ!釜山でのポップアップは終了してしまったが、8月からはソウルの「ザ・現代ソウル」で第2弾のポップアップが予定されている。

青沙浦駅のカフェmansion501。抹茶にバニラとラテメニューは豊富(撮影/生活・文化編集部 永井優希)
青沙浦駅のカフェmansion501。抹茶にバニラとラテメニューは豊富(撮影/生活・文化編集部 永井優希)

 青沙浦(チョンサッポ)駅と尾浦駅の間の2キロの区間、海辺列車の真上を30分かけて走るモノレール「スカイカプセル」にも試乗した。4人乗りのカプセルは、赤、黄、青、緑などのポップな色合い。線路の白に映え、青沙浦駅行きと尾浦駅行きが行き交う様子はまるで遊園地のアトラクションのようだ。近づいてくる対向車線のカプセルと海をうまく写真に収めれば、映えること間違いなし。「あ!カプセルが小さくなった……」「もう少し我慢して近づいてからシャッターを押さなきゃ」などとリテイクを繰り返しているうちに釜山の高層ビル群が近づいてきて、30分はあっという間だった。

海岸線を走るスカイカプセル。列車は赤、青、黄…と色とりどり(撮影/生活・文化編集部 永井優希)
海岸線を走るスカイカプセル。列車は赤、青、黄…と色とりどり(撮影/生活・文化編集部 永井優希)
スカイカプセルでは、外を眺める後ろ姿を撮るのが定番だ(撮影/生活・文化編集部 永井優希)
スカイカプセルでは、外を眺める後ろ姿を撮るのが定番だ(撮影/生活・文化編集部 永井優希)
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