では、同じ金融商品を何度も買って、その一部を売却した場合はどうなるのか?
たとえば、つみたて投資枠などで同じインデックス型投信に毎月定額のつみたてをしていたり、成長投資枠で同じ東証ETFを定期的に同じくらいの金額で買っていたりするケースだ。
「その場合、1口当たりの平均購入単価で計算された分が翌年に復活するイメージです。たとえば金融商品Aを2026年に1口6000円、2027年に1口8000円で買い、2028年に1口だけ売ったとしましょう。
この場合、2口の平均購入単価は『<6000円+8000円>÷2』で7000円。2028年に1口だけ売ると、この7000円分の枠が翌2029年に復活します。
2028年に実際にいくらで売却したのかは関係なく、『いくらで買ったか』『複数の口数を持っていたら、平均いくらで買ったか』が焦点です」(長谷川さん)
編集/綾小路麗香、伊藤忍
※『AERA Money 2023春夏号』から抜粋