桜の開花宣言がそろそろ聞かれるころですが、北海道のオホーツク海沿いでは、まだまだ流氷が見られます。流氷砕氷船ガリンコ号やおーろら号に乗って流氷が漂う海を遊覧するのも楽しいですが、流氷の上を歩く「流氷ウォーク」という体験型ツアーがあるのをご存じですか? 「ドライスーツ」という特別なスーツを着れば、流氷の海に浮かぶこともできます。もしかしたら、流氷の妖精「クリオネ」に会えるかも。
この記事の写真をすべて見る「流氷ウォーク」は3月下旬まで。自分で流氷の上を歩く体験型ツアー
流氷のベストシーズンは2月中旬から3月上旬にかけてです。3月中旬から南よりの風になってくると、流氷はゆっくりと岸から離れていき、海の青と流氷の白のコントラストを楽しむことができます。
「流氷ウォーク」が楽しめるのは、流氷や天候の状況によって多少の変更はありますが、だいたい2月上旬 ~ 3月下旬まで。北海道の世界遺産、知床(しれとこ)で行われています。
水が入り込まない 「ドライスーツ」を着て、歩いて、そして海に浮かぶ !!
「流氷ウォーク」では、「ドライスーツ」という水が浸み込まない特別なスーツを着て歩きます。
このスーツはダイビング用のスーツと違って普段着の上から着ることができます。スーツの中の服装はフリースやジーンズなど、スカート以外であれば何でもOK。スーツは保温性があるので、中は暖かいですが、天候によって服装を調節するとよいでしょう。
一体型の靴は底が厚く足が冷えにくい構造で、さらに、氷の上を歩くいても滑りにくいという素材でできています。手袋もレンタルできるので、参加者が用意するものは、耳まで隠れる帽子だけです。
子どもは身長が130cm以上あれば参加できます。スーツを借りるときは、身長と体重を “正確に” 申告してほしいとのこと。その理由は…おわかりですね。
泳げない人でももちろん参加できます。ドライスーツは浮力があるので、溺れる心配はありません。
流氷の妖精 「クリオネ」 に出会えるラッキーな体験も
水中を観察できる箱メガネなどを持っていけば、うまくいけばクリオネを見つけることができるかもしれません。
流氷の上の穴から箱メガネなしで海をのぞいたら、海面スレスレまで上がってきたクリオネの大群に偶然に出会った、というラッキーな体験をしたことがある人もいるとか。クリオネに会えるかどうかは、運しだいです。
大人も童心にかえって、キャーキャー楽しめる !!
「流氷ウォーク」は、とにかく楽しいツアーです。
流氷をながめながら「ドライスーツ」を着込み、ワクワク感マックスで、いざ流氷の上へ。最初はビクビクしながら歩いていても、慣れてくると周りの景色を楽しむ余裕が出てきます。そして、ガイドさんに “いい穴” を見つけてもらい、そこへ入ってみると…、自分の体がプカプカと浮く不思議な感覚。そして、ドライスーツのおかげで海に入っていても全然冷たくないという“ありえない”体験。
「流氷ウォーク」が行われている時期は、キャーキャー楽しそうな声が国道まで聞こえるそうです。
うまくいけば、3月いっぱいまで楽しむことができる「流氷ウォーク」。この時期限定の、楽しいイベントです。