厳しい寒さも徐々に薄れ、少しずつ春の予感がしてきましたね。
暖かく気持ちのよい春の訪れは心をウキウキさせるものですが……、同時に「またアレと戦わなくてはいけないのか」と、憂鬱な気持ちになっている人もいるのではないでしょうか。
当サイト「tenki.jp」の花粉情報によると、今年は例年より早めに花粉が飛び始め、飛散量も多いと予想されています。それにしてもなぜ、花粉症になる人とならない人がいるのでしょう。
それは、現代の環境や生活習慣に原因があるようなのです。
花粉症対策には日本が誇る和食がぴったり
日本で初めて花粉症の症例が報告されたのは1960年代と比較的最近のことで、そのため現代病の一つとして分類されることが多いようです。
この数十年で花粉症の人が激増した原因の一つとして考えられているのが食生活の変化。欧米の食スタイルにならった高タンパク・高脂質の食事が多くなると、花粉症状を悪化させるといわれています。
また、アレルギー症状を引き起こす「ヒスタミン」を含む食品添加物や加工食品が増えたことも、花粉症人口を増やす一因となっているようです。
逆に炭水化物を中心とした食習慣は花粉症になりにくいといわれ、つまり日本が誇る和食は、花粉症対策に適した食事といえるのです。
衛生的すぎる環境が花粉症増加の原因のひとつに
衛生的すぎる現代の環境も、花粉症人口を増やす原因といわれています。
最近では殺菌、抗菌作用があるものが増えましたよね。特に幼児を育てる世のお母さんたちは衛生に敏感。そのため、幼児期にかかる感染症の発症率が以前に比べ減少しているそうです。わが子の健康にお母さんたちはホッと胸をなでおろしていると思いますが、あまり過剰に子供を細菌から守ってしまうと、必要な免疫力が育たず、アレルギーが発祥しやすくなってしまうそう……。
理化学研究所が発表した「花粉症にならないための9か条」の中には、「猫、犬を家の中で飼育する」「手や顔を洗う回数を少なくする」「小児期にはなるべく抗生物質を使わない」などといった項目が含まれているだけあり、年少期のうちに多少は不衛生で細菌に触れる可能性がありそうな環境に対応させることが勧められています。
止まらないくしゃみは、花粉症デビューのサイン
かなりの花粉飛散量が予想される今年、いよいよ花粉症デビューしてしまう人も少なくないでしょう。
ですが、いくらくしゃみをしても、鼻水が止まらなくても、「これは風邪!花粉症になったわけではない!」と、なかなか認めたがらない人もいますよね。では、花粉症と風邪の見分け方はあるのでしょうか。
まず、くしゃみが何度も連続で出る場合は、花粉症である可能性が高!
花粉症の場合は、鼻の奥の粘膜に付着した花粉に刺激され、くしゃみが出てしまうので、刺激された直後はくしゃみが止まらなくなることが多いのです。また、風邪と花粉症では鼻水の役割が違うため、鼻水の状態で判別することもできます。
花粉症の場合の鼻水は、花粉を洗い流そうと出てくるものなので、透明でサラサラした質感。風邪の場合は、ウィルスと戦って力尽きた白血球の死骸が主成分となって流れ出てくるものなので、粘りが強く黄色っぽい色みになります。
まずは花粉症になりにくい、また症状を悪化させない体づくりが重要ですが、もしも花粉症になってしまったら、風邪とは対処方法が全く異なるので、潔く認めて正しい対策に努めましょう。