




釣りの後に立ち寄る店
野球解説者の堀幸一さんの趣味は磯釣り。三浦半島や千葉で磯釣りを楽しんだあと、釣果を持ちこむ東京・大森の寿司店「すし処 磯源」が、堀さんの好きな場所だ。
「大学生の長男が首もすわらないうちから来ているから、もう19~21年は通っています。釣果を持ち込むとさばいてくれて、刺身やてんぷら、寿司などいろいろな形で食べさせてくれる。残ったら、ヅケにして持たせてくれるんです。腕はしっかりしているけど堅苦しい店ではないし、ラフなかっこうでふらっと来ても気持ちよく過ごせます。現役時代には、週に2~3回来ることもありました」
ほかの常連さんともすっかり顔なじみで、家族を先に帰して掘さんだけが残り、夜遅くまで飲みながら話し込んでしまうことも。
「僕のところには店にない魚がでてくるから、ほかのお客さんから『それ、なに?』と言われることも多くて、気心知れた方ならおすそ分けすることもあるんです」
子どもの頃から釣りが大好きだった堀さんの今の目標は、60㎝以上のメジナを釣り上げることだ。
「今まで最大で57㎝。メジナは賢い魚で、引く力も強いから何度も糸を切られて悔しい思いをしています。磯釣りは水温や潮の流れを見て常に自分で状況を判断しなければならないし、昨日釣れた場所だからって、今日も同じではない。切られた糸を結びなおすなどで、いっときも気が抜けないし、かけひきをしながらギリギリのところで勝負していると、不思議と日ごろのストレスから解放されるんです。釣った魚がお土産になるから家族から文句も言われないし、飽きることのない最高の趣味です」
自宅でも釣り気分を満喫
10年前に新築した自宅は、リビングの奥に階段を作り、子どもたちがリビングを通って自分の部屋に行くレイアウトにこだわった。
「子どもの顔を見るとその子の調子がわかるんです。現役時代は遠征が多かったので、助かりました」
子どもがいない時間帯の楽しみは、やはり釣り。自室で釣りの専門チャンネルを見続け、イメージトレーニングに励んでいるという。
解説者としては新米。だが、23年間の現役生活で多くの監督やコーチの指導法、考え方に触れてきた堀さんの、経験に裏打ちされた多角的な解説はとても好評だ。
「選手と違って解説者は全体を見ないといけないので、難しいですね。シーズンを頑張ったら、オフは思い切り釣りをしたい。今年こそ60㎝のメジナを狙いますよ」
堀 幸一(ほり こういち)
1969年長崎県生まれ、長崎海星高校出身。1988年ドラフト3位でロッテオリオンズ(当時)入団、1991年には20本塁打、4番打者としてチームの中心選手となる。2003年に22本塁打、78打点の自己記録を更新。2005年には9年ぶりに打率3割をマークして、31年ぶりの優勝・日本一に貢献した。2008年に2000試合出場達成。通算1827安打。2010年に引退するまで、ロッテ一筋23年間の現役を続けた。現在は野球解説者として活躍。
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