■親友からの、愛にあふれた解説
――オードリーの若林さんに、解説を書いていただきました。
山:この本を買った人たちのほとんどがね、あそこが本編だって言いやがる。本編は長めの滑走路だって。
――ご本人からも感想をお聞きしましたか?
山:「天才はあきらめたとか言いながら、“そんなことないよ”のカツアゲやめてくださいよ~」って言ってましたね。アイツはそういうやつですから。
――ダメもとでお願いして、先方からは「長めの執筆時間を確保してほしい」と言われていたんですけど、山里さんの原稿をお渡しした翌週には、解説原稿が届いたんです。びっくりしました。分量も多くて。若林さんからは、「自由に削ってください」と、言われました。
山:編集さんから、「これは若林さんからのラブレターですから、私は1文字も削れません」と、わかちゃん(若林さん)の原稿が送られてきた。それで全部のせましょうってなりましたね。でもそしたらそこが、本編1項目分くらいの大作になっちゃった(笑)。
――泣きました?
山:泣けたわ~。「ごめんね~、わかちゃん。破局の時に喜んで」って思ったもん。
(取材日:2019年3月10日)
(構成:松田明子、加筆:長谷川拓美/朝日新聞出版)