休眠預金等活用法に基づき、2009年1月1日以降の取引から10年以上、取引のない預金等(休眠預金等)は、民間公益活動に活用されます。1万円以上の預金があると、金融機関から通知が来ますが、対応はその金融機関によって異なります。子どもが親に代わって口座の解約はもとより、出入金をするのは「委任状」「身分証明書」等が必要になりますので、親が元気なうちに、銀行口座は、メインバンク以外は解約しておいてもらいましょう。
「やり方がわからない」というのであれば、解約に必要なものは何か金融機関に事前に聞いておき、親と同行することも考えましょう。
■子どもにも言えない経済的な悩みはあるか
実家に帰省しても、親がどんな経済状況なのかはまったく知らないという人がほとんどではないでしょうか。
母と同居していたある女性の話で、母親の入院中に、自宅に「督促状」が届き、開封したらキャッシングの返済期限が来ていたことがわかり、女性がかなりの金額を立て替えたという例もあります。
女性は朝、仕事に出かけてしまうと、普段母がどんな生活をしているのか把握できず、同居していても「キャッシングしていたことはわからなかった」と言っていました。年に数回しか会わない親子であれば、親の経済状態はさらにわからないことでしょう。
■年金収入で生活できるか“さりげなく”聞く
昨今は、水道光熱費、食料品、生活必需品など、生活に不可欠なあらゆるモノの値段が上がり続けています。親の1カ月の生活費を知りたいと思ったら、いきなり「1カ月の生活費はいくら?」などと切り出さないで、身近な話題を振ってみることをお勧めします。例えば、
「先月の電気代が急に上がっているけれど、うちは大丈夫?」
大丈夫? と心配してみるのがポイントです。
「全然平気」という親はほとんどいないはずです。大半は「もう大変」と言うでしょうから、そこで1カ月の生活費が年金収入の範囲内で収まっているのか、確認をしましょう。