米マイクロソフトは、本格的なタッチ操作対応をウリにしたOS 「Windows8」の登場から2年を目前にした10月1日、「Windows10テクニカルプレビュー」を発表した。この「テクニカルプレビュー」は、パソコンのソフトウエア開発者などに向けリリースされる、製品発売前のバージョンになる。
マイクロソフトは、OSの製品化に当たり、実際にユーザーに使用してもらい、問題点などをフィードバックしてもらうことで、改善を図っていきたいとしている。つまり、新しいWindows のOSづくりに参加できるということなのだ。
製品づくりに携わりたい人は「Windows Insider Preview Program」に加入する必要がある。ただし、「Windows10テクニカルプレビュー」のOSは、まだ日本語化はされておらず、言語は、簡体字中国語、英語 (米国)、英語 (英国)、ポルトガル語 (ブラジル)から選択することになる。また、使用するにはマイクロソフトのアカウントも必要で、あらかじめ登録しておく必要も。有効期限は来年4月15日までだ。
ここで気になるのがWindowsの方向性だ。今回発表されたWindows10は、Windows8.1からどう変わったのだろうか?
まず、Windows8/8.1で注目を集めた、カラフルなタイル状のアイコンが並ぶ「スタート画面」を完全に廃止。スタート時にはWindows7までと同じように、デスクトップ画面のみが表示されるようになった。画面左下端に設けられた「スタートボタン」からは階層型の「スタートメニュー」が表示され、そこから各種ソフトウエアを起動することができる。つまり、Windows7までのデスクトップ画面を基本とした操作体系に戻ったといえる。Windows8/8.1から引き継いでいるのは、「スタート画面」に類似したカラフルなアイコン表示の画面で、「スタートメニュー」の横に付随して表示されるようになったことだろうか。
ただし、このテクニカルプレビュー版をインストールするにあたっては、あくまで自己責任において行うことはもちろん、ソフトウエアやパソコン本体に不具合が出てしまう可能性がある点、さらに、既存の周辺機器やソフトウエアの動作保障も無い点についても注意してほしい。
OSの概要は形作られたとはいえ、製品化にはまだまだ遠い感じの「Windows10」。将来的に自分が使うかもしれないOSづくりに自ら携わり、それを世界中のユーザーが使用するのかと考えると、ちょっとワクワクしてこないだろうか。