ニッキー・ミナージュxドレイクxリル・ウェインによる相性抜群のコラボ「ノー・フローズ」(Song Review)
ニッキー・ミナージュxドレイクxリル・ウェインによる相性抜群のコラボ「ノー・フローズ」(Song Review)
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 女性ラッパーのニッキー・ミナージュが、3曲のニュー・シングルを2017年3月10日にリリースした。翌週発表された、2017年4月1日付米ビルボード・ソング・チャートで、3曲全てがランクインし、通算76曲目のランクインを果たした。ニッキーは、これで、アレサ・フランクリンの持つ73曲を抜き、女性アーティストとしてHOT100史上単独首位に躍り出たことになる。

 その中でも、14位にデビューした「ノー・フローズ」が好調。この曲は、ドレイク、そしてリル・ウェインの2者をゲストに迎えた、スタンダードなヒップホップ・ソングで、両者とは、「オンリー」(2014年)や「トリュフ・バター」(2015年)などでも共演している。どちらも大ヒットしていることから、彼らとの相性が良いことは言うまでもない。

 大ヒット曲「スーパー・ベース」(2011年)や「スターシップス」(2012年)のようなポップ要素は皆無だが、重低音が響くヒップホップらしいサウンドと、それに乗せたニッキーの巧みなラップが光る、すばらしい仕上がりになっている。ドレイク、リル・ウェインの気だるいフロウも、この曲にぴったりハマる。

 この3人に加え、制作にはリアーナやトラヴィス・スコットなどの人気アーティストを手掛ける、ロサンゼルス出身の女性ラッパー、スターラが参加。プロデューサーには、ゼイン・マリクやグッチ・メイン、ミーゴスなどのヒット曲を担当した、マーダー・ビーツがクレジットされている。

 リル・ウェインが参加したもう1曲のシングル「チェンジド・イット」も、「ノー・フローズ」に近い、トラップ要素を含んだヒップホップ・チューン。ゲストなしのソロ・ナンバー「リグレット・イン・ユア・ティアーズ」は、流行りのダンスホールを取り入れた、フロアライクなナンバーで、この曲も今後ヒットが見込めそうだ。

 この3曲を含むニッキーの4hアルバムは、年内にリリース予定。先日『モア・ライフ』を突如リリースしたドレイクのように、近日中にサプライズ・リリースされるかもしれない。


Text: 本家 一成

◎リリース情報
「ノー・フローズfeat.ドレイク&リル・ウェイン」
ニッキー・ミナージュ
2017/3/10 RELEASE
デジタル配信