狼男、ケンタウロス、鬼 ……、人間と同じく知的生物でありながら、常人とは一線を画した身体的特徴や能力を備えた種族のことを指す“亜人”、またの名を“デミ・ヒューマン（demi-human）”。歴史上、人間にとっては恐怖の象徴的存在として扱われることの多い亜人だが、もしその彼ら（亜人）と共存していく世の中があるとしたら。
2017年1月より放送開始となったTVアニメ『亜人ちゃんは語りたい』は、そんな人間と亜人の共存する世界で直面する苦悩や困難などが、亜人たち目線で語られるコメディ要素も多い作品（原作：ペトス『亜人ちゃんは語りたい』講談社『ヤンマガKCスペシャル』）。なお、タイトルの“亜人は デミ とよみ”（デミちゃんは語りたい）、親しみやすさも強調されている。
このTVアニメ『亜人ちゃんは語りたい』の主題歌（オープニング）TrySail「オリジナル。」、（エンディング）三月のパンタシア「フェアリーテイル」が、作品に花を添えている。
＜オープニングテーマ：TrySail「オリジナル。」＞
オープニング主題歌を担当するTrySailは、声優としてもそれぞれ活躍中の麻倉もも、雨宮天、夏川椎菜からなるトライアングル・ユニット。先日まで行っていた全国ツアーに続き、7月から横浜アリーナ、神戸 ワールド記念ホール2daysの3公演も決定するなど勢いにのっている。そんな彼女たちの「オリジナル。」には、作詞で岡田麿里、作曲/編曲でミト（クラムボン）が参加した。
切な系～前向きに躍動するストーリー展開のメロディ。加えて、テクノサウンドがその過程で生じる複雑な心境とシンクロして、よりアニメの世界へと引きずりこんでいく。そして岡田麿里によるリアルな情景を脳裏に描写させる詞には気持ちを揺さぶられ、サビ“語りたいよ 君の素敵オリジナル”は思わず口ずさんでしまうのだ。また話数が進む中で、キャラクターの心情を映すように変化したオープニング映像も話題となるなど、「オリジナル。」含め必見必聴のオープニングとなっている。
＜エンディングテーマ：三月のパンタシア「フェアリーテイル」＞
ボーカル「みあ」を中心としたクリエータープロジェクト 三月のパンタシア。いい意味で無味無臭、水のように透き通り背景に染まる彼女の歌声は、様々なコンポーザーによる楽曲で生かされていく。メジャーデビュー曲となった「はじまりの速度」（TVアニメ『キズナイーバー』エンディングテーマ）の歌唱では、前進していく環境に対しどこか恐怖を感じてしまう人の内面を思わせる、落ち着きのなさを受けた。しかし「フェアリーテイル」では、自然と笑みがこぼれてしまう話を楽しげに、なにより優しく語りかけてきてくれる。安心して、また来週の放送を楽しみにできるそんなエンディング曲だ。
三月のパンタシアは3月8日（サンバシの日）に、待望の1stアルバム『あのときの歌が聴こえる』をリリース。「イタイ」をはじめとするインディーズ時の人気曲や、「はじまりの速度」「フェアリーテイル」を収録しており、ボーカル あみの“もはや歌唱力が特出した亜人ちゃん!? 級”の、多種多様な歌声も楽しめるこの一枚、是非手に入れておきたい。
◎リリース情報
TrySail『オリジナル。』
2017/2/8 RELEASE
＜初回生産限定盤＞（CD＋DVD）
SVWC-70228-9 1,700円（tax out.）
＜通常盤＞（CD）
SVWC-70232 1,200円（tax out.）
三月のパンタシア『フェアリーテイル』
2017/2/1 RELEASE
＜初回生産限定盤＞（CD＋DVD）
KSCL-2845～2846 1,500円（tax out.）
＜通常盤＞
KSCL-2847 1,100円（tax out.）
三月のパンタシア 1stアルバム『あのときの歌が聴こえる』
2017/3/8 RELEASE
＜初回生産限定盤＞
KSCL-2858～2859 3,800円（tax out.）
＜通常盤＞
KSCL-2860 3,000円（tax out.）
◎アニメ
『亜人ちゃんは語りたい』
1月7日（土）24:00～より、TOKYO MXほかにて放送
※Amazonプライム・ビデオにて毎週土曜深夜より独占配信
http://demichan.com/
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桶井道（おけいどん）
沖昌之
