ロック・ギタリストのリック・デリンジャーが、メキシコ発アトランタ行きのデルタ航空機内に実弾入りの拳銃を持ち込んだ罪で1,000ドル(約11万円)の罰金の支払いに同意した。今週行われる罪状認否で、2017年1月9日(現地時間)に航空機内及びアトランタの空港内でケル・テック(Kel-Tec)のピストルを携帯していた罪を認める。
検察官によると、デリンジャーは年間30~50回は民間航空機内に拳銃を持ち込んでおり、これまで問題になったことはなかったと連邦航空保安官に話したという。
運輸保安局(TSA)報道官のマーク・ハウエルは、このような供述は可能な限り調査するが、過去何年も遡って立証することは困難であると話した。
2015年に複数の連邦議会議員が、擬似武器や擬似爆発物などをTSAの空港内チェックポイントに持ち込んだところ、70回中67回(約96%)は気づかれなかったと話していた。
リック・デリンジャーのマネージャーでバンドのドラマー、ケン・ムーテノットは2月24日に、「あれは何かの間違いだった。単なる人的ミスだ。もう二度とあんなことはしません、水鉄砲すら携帯しません」と話した。
航空機内への銃の持ち込みは預け入れ荷物でのみ許可されている。弾は抜いた状態でロックされたハードケースに入れ、航空会社に申告しなければならないとTSAは定めている。実弾も機内への持ち込みは禁止されている。
69歳のデリンジャーは、マッコイズの1965年のヒット「ハング・オン・スルーピー」でボーカルを務め、のちに「ロックンロール、フーチー・クー」をレコーディングした。彼はまたこれまでに、ソングライターやプロデューサーとしてシンディー・ローパー、スティーリー・ダン、“ウィアード・アル”・ヤンコビックなどのアーティストに関わってきた。
ムーテノットによると、現在デリンジャーは自身の1980年の楽曲「リアル・アメリカン」をリメイクしており、来月には全米ツアーも控えている。「リアル・アメリカン」はプロレスラーのハルク・ホーガンのテーマ曲として使用され、オバマ元大統領やトランプ大統領も使用した。彼は新しいヴァージョンとそのミュージック・ビデオが政党を超えて国を一つにできたらいいと話しているという。