Juna21 青木秀平「forest park」より  (C)Shuhei Aoki
Juna21 青木秀平「forest park」より  (C)Shuhei Aoki
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 ニコンサロンの「Juna21」(ユーナ21)では、年に6回、選考委員会が選んだ35歳までの若い写真家に機会を提供し、合計24名の新進写真家が個展を開催している。8月20日から26日までは青木秀平の「forest park」が開催されている。

 都心には無数の高層ビルが立ち並び、人々が行き交っている。街は人の手によってつくられ、人工物がひしめいているが、青木はそのつくられた街のなかに自然を見出そうとする。都内には多くの公園があり、そこには人の手で管理された自然がある。青木はファインダーを通して、その自然のなかに人工的ではない「森」を感じたのだという。

静寂が体を包む。
深い深い緑の中に体が沈んでいく。
今にも鳥の声や川の音、滝の音が聞こえてきそうだ。

私は森の中にいる。

いつもの習慣でiPadに電源を入れ
タバコに火をつける。
森でタバコを吸うなど犯罪だ。
しかし、この行為は犯罪にならない。

ここは東京都内の公園だ。しっかりと管理しされていて
もちろん喫煙所もある。
そこで私はカメラを組み立て、三脚に載せ
撮影の準備をする。

(青木秀平・同展に寄せた文章より)

 ハッセルブラッドで切り取られた四角い画面のなかに、青木が見つめた「都内に存在する自然」が浮びあがる。新宿御苑、代々木公園、あるいは神代植物公園や六義園……。青木は都心にも美しい自然があることを、そして、その自然のなかに流れるメロディーを知らせようとする。
(展示作品はカラー28点)

■青木秀平「forest park」
会場:新宿ニコンサロン
開催期間:2013年8月20日~8月26日
住所:東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー28F
営業時間:10時30分~18時30分まで(最終日15時終了)
8月24日(土)13時~14時 ギャラリートーク開催
TEL:03-3344-0565
最寄り駅:新宿