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日が沈んでしばらくすると、東の空に木星が街明かりに負けないほどの明るさで輝いているのがわかります。木星はちょうど明日11日に一年で最も地球に近づき、これから本格的な夏に向けて見ごろが続きます。

「夜半の明星」、木星

木星は今頃は日が沈む頃から東の空に昇り、日が昇る頃に西の空に沈むため、一晩中観察することができます。太陽系の惑星の中でも最も大きく地球の約10倍もの大きさがあり、接近する時季には明るく輝く様子が観察できます。
真夜中に明るく輝く木星は、金星が「明けの明星」などとも呼ばれるように、「夜半の明星」、「真夜中の明星」などとも呼ばれます。

観察してみよう

木星は午後9時頃には南東の空の見やすい高さに上ってきます。建物などにさえぎられなければ、明るい街明かりの中でもすぐ見つけることができるでしょう。
望遠鏡を使うと木星の回りに4つの衛星を確認することができます。市販されている小さな望遠鏡でも、毎日観察すると位置が少しずつ変わる様子が分かります。
木星から少し右(西側)の空には、夏の代表的な星座である「さそり座」も上ってきていて、一等星のアンタレスが赤く光っています。木星との色の違いを楽しめそうです。
さらに、空が十分に暗い場所では、木星の周辺から立ち上がる天の川も見られるでしょう。
16日夜には満月前の月と木星が夜空で大接近します。周りの星々の明かりをかき消す月明かりの中、木星が見えるかどうか実際に観察してみるのも面白いかもしれません。

気になる天気ですが

今夜(10日)は、日本海側は割合晴れますが、オホーツク海側や太平洋側は湿った空気が入りやすく雲がとれにくそうです。
しかし明日(11日)夜は、オホーツク海側や太平洋側でも雲の切れ間から観察できそうです。
ただ見えなかったとしてもあきらめることはありません。これから夏休みの頃にかけても日本全国で観察は十分できるので、焦らずにチャンスを待ちましょう。まだ先ですが、夏休みの計画の一つに考えてみてはいかがでしょう。