一方、主人公を演じる竹内は当初、出演オファーに「なぜ僕なんだろうか」と思ったと語っていたが、ドラマウオッチャーの中村裕一氏は「これ以上にない適任」と太鼓判を押す。

「整った小顔と、スリムで長身、バランスの取れたモデル体形から、スマートな美男子イメージを抱いている人が多いと思いますが、ドラマ『テセウスの船』や『君と世界が終わる日に』などで見せた骨太で硬質な演技には目を引くものがありました。また、映画『太陽は動かない』では日本人スパイ役を演じ、藤原竜也とともにハードでタフなアクションを披露しました。8月末には社会派作家・池井戸潤原作で主演作の映画『アキラとあきら』も控えており、俳優としてのキャリアを着実に積み重ねています。かつて彼が演じた『仮面ライダードライブ』の主人公のように、逆境や大きな壁に立ち向かう姿が映える、数少ない俳優の一人と言えます。そういう意味では壮大な復讐劇である今回の『六本木クラス』はうってつけ。その確かな演技と表情で『梨泰院クラス』ファンやドラマ通をきっと唸らせてくれると思います」

 果たして、「六本木クラス」は原作ファンをうならせ、新たなムーブメントを起こすことができるのか。この夏、最も熱い注目作であることは間違いない。(藤原三星)

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