3日(日)から4日(月)は、広く南風が強めに吹き、気温が上昇。立春早々に春一番を観測する可能性も。東京で4日に春一番が吹くと、過去の最も早い記録を更新することに。
3日「節分」鬼は外! 寒気退き春の雨 次第に荒れる
3日(日)は、暦の上では冬と春の季節を分ける節分。前線を伴った低気圧が朝鮮半島付近から日本海西部まで進んでくる見込みです。上空1500メートル付近で平地で雪の目安とされる氷点下6度以下の寒気は北海道付近まで北上し、九州から北陸付近にかけて平年より10度以上も高い暖気に覆われるでしょう。
九州では次第に南よりの風が強まり、昼頃から雨が降りだす見込みです。天気は荒れる恐れがあり、風の吹く範囲や雨雲は次第に東へと広がるでしょう。東北も夜は雨が降る見込みです。雪となるのは北部の標高の高い所に限られそうです。前線や低気圧の接近する時は特に、大気の状態が不安定となるでしょう。雨は雷を伴って強まることもありそうです。強風はもちろんのこと、急な強い雨や落雷や突風にもご注意下さい。積雪の多い地域では雪崩にも注意が必要です。関東では午後は次第に南よりの風が強まりますが、広く雨雲がかかることはなさそうです。寒気の影響が残る北海道は日本海側から雪が降りだし、夜は太平洋側も含めて広く雪が降るでしょう。
4日「立春」東京都心で南風8m/sを予想 最も早い春一番か
4日(月)は、日本海の前線を伴った低気圧は発達しながら北東へ進み、午前中に東北付近を通過する見込みです。また、日本海北部の別の低気圧が北海道付近を通過するでしょう。
低気圧からのびる寒冷前線は、九州から近畿では朝までに、東海や関東は午前中に通過する見込みです。前線の通過後は西または北よりの風に変わるでしょう。関東の春一番は、2月4日頃の立春から3月21日頃の春分までの間に、日本海で低気圧が発達し、初めて8メートル以上の南よりの風が吹き、気温が前日より高くなる現象のことです。今のところ、東京都心で4日の未明から明け方に8メートルくらいの南南西から南西の風が予想されています。気温は3日の夜からほとんど下がることはなく、明け方に上がる傾向です。過去に東京で春一番を最も早く観測したのは、1988年で2月5日です(観測開始は1951年)。この記録を更新するかもしれません。
桜が咲く頃から満開の頃の気温に
3日は、全国的に朝の最低気温は平年並みの所が多い見込みです。日中は気温がグンと上がるでしょう。最高気温は3月中旬並みの所が多い予想で、桜が咲くころの気温となりそうです。朝と日中の気温の差が10度以上となる所は全国のアメダス地点のおよそ8割と、多くの所で気温の変化が大きくなるでしょう。体調を崩さないようお気をつけ下さい。夜は冷え込みはないばかりか、北陸や山陰では日中の気温より高くなる所もありそうです。
4日は、更に気温が上がる所があるでしょう。最高気温は広く3月下旬並みから4月上旬並みの予想で、桜が満開の頃から散る頃の気温となりそうです。ただ、九州北部や山陰では、朝に最高気温を観測し、日中は下がる一方となる所もあるでしょう。
「春の嵐」強風だけじゃない 気をつけること
春は全国的に強い風の吹く日が多い季節です。春の嵐で気をつけなければならないのは強風だけではなく、寒暖の差が大きいこと。3日に予想されるように、朝と日中の気温の変化が大きい日が増えてきます。服装選びに気を配る必要があります。北風と南風が入れ替わる時期でもあるため、南風が吹き、初夏の陽気になったかと思うと、翌日は一転して北風が吹き、冬の寒さに戻ることも度々。今回も4日に北日本を低気圧が通過した後、5日(火)かけて北海道や東北は雪や吹雪で、大荒れとなる恐れがあります。最高気温は前日より10度くらいも低くなる所もあり、真冬の寒さに戻るでしょう。関東や北陸でも多くの所で前日より5度くらい低くなる予想です。短い周期で寒暖の変化を繰り返すことが多くなりますので、体調管理に注意が必要です。他にも、南風は日本海側の地域に山を越えて乾燥した強風に変わることがあり、火災が発生しやすい気象条件となったり、積雪の多い地域では雪崩、雪解け洪水をもたらしたりすることがあり、十分な注意が必要です。