「世界日報」からインタビューを受けたのはどういう経緯だったのか。
「事務所に『馬場さんは憲法改正に一生懸命取り組まれているので、ぜひ話を聞かせて欲しい』と電話があったので、インタビューを受けました。記事は(憲法改正に)肯定的にまとめられていたし、不信な点はなかった。自民党や国民民主の議員たちも出ていたけど、確かに、私の脇の甘さもあった。それもお互いが広告塔みたいになってしまったんでしょうね。彼らは巧妙ですね。政治家であれ、一般人であれ、少しずつ引き込んでいくんだろうね。今回、それがわかってよかった。もともと旧統一教会自体とは付き合いもないですし、今後は完全に縁を切ります」
馬場氏は、2023年春の統一地方選で全国の地方議員の数を600人以上に増やすことを目標に掲げている。「達成できなければ辞任する」と発言したことも波紋を呼んだ。
「勘違いしている人も多いですが、議員を辞めるのではなく、代表を辞任するということです。企業だって経営計画を立ててそれをクリアできなかったら、誰かが責任を取らないといけないでしょう。それと同じです」
現在、維新の地方議員は約410人。来春にこれを600人に増やすのは容易ではないだろう。もう少しハードルを下げてもよかったのでは、と水を向けるとこう返答した。
「目標が低すぎれば、達成しても『誰だってできた』と言われるでしょう。メディアの方々は『達成は無理だからそれを理由に辞めようと思っているのか』『ショートリリーフのつもりなのか』などネガティブなことばかり聞いてくるけど、私は600人を超えられると確信している。自分で全国を回るし、精いっぱい、綿密にやればちゃんとクリアできる数字ですよ。そして、次の衆議院選挙において、議席数で野党第1党になることができれば、今から10年以内に政権政党になれる」
その先には馬場氏が首相になるという青写真を描いているのか。
「ずっと目標を達成していった先に、総理という選択肢がある。でも行き当たりばったりでは達成できません。中期計画を数字で示し、まずはそれをひとつずつクリアしていく。その積み重ねでしか、自民党を倒すような政党にはなられへん」
そう語る馬場氏の言葉には、新代表としての矜持がこもっていた。(AERA dot.編集部・上田耕司)