リーグ連覇が見えてきたヤクルトも先発陣は心もとない。20年ぶりの日本一に輝いた昨年だが、シーズンで2ケタ勝利を挙げた投手はゼロ。今年も高橋奎二、サイスニード、木澤尚文の8勝がチームトップで2ケタ勝利に到達した投手がいない。先発陣のチーム防御率3.59はリーグ5位と決して盤石ではない(いずれも9月13日現在)。先発投手の補強は優先順位が高く、有原の獲得に乗り出す可能性が考えられる。

 スポーツ紙デスクは「日本ハムは有原に戻ってきてほしい気持ちは当然あると思うが、マネーゲームになるようだったら手を引くでしょう。2年連続V逸が決定的な巨人は投手陣を整備することが急務です。若手の育成と共に、今オフは外部補強を積極的に敢行するのでは」と予測する。

 過去にポスティング・システムでメジャーに移籍した選手が日本球界に戻ったケースで、石井一久、青木宣親、山口俊、田中将大は古巣の球団に復帰したが、岩村明憲、松坂大輔、井川慶、西岡剛、牧田和久は別の球団に移籍している。この選手たちの中には古巣の球団から獲得のオファーが来なかったケースもある。有原は米国でメジャー復帰を目指すか、日本国内復帰を選ぶか。今オフの動向が注目される。

(梅宮昌宗)

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