令和になってすぐ、雅子さまを特集する週刊誌に林真理子さんがこんなことを書いていた。
<いつのまにか紀子さまがヒール役を担わされてまことにお気の毒である。ご婚約の時の、愛くるしく清楚な「紀子ちゃん」を知っている者にとって、昨今の「皇室顔」となられた紀子さまにはあまり親近感がわかない。それでもいつのまにかヒール役を負わされていて、私は憤っているのである>(「週刊文春」2019年8月15日・22日号)
確かに紀子さまの表情は、あまり変わらない。笑っているのに笑ってないような、本音を出さないぞというような。そこに髪形が影響しているような気もする。紀子さまはいつからあの髪形だったのだろう。たどってみることにした。
振り返ってみると、幼いときから紀子さまはほとんど長い髪をしていた。1990年6月に皇室に入ってからもしばらくはロングヘアで、まさに<愛くるしく清楚な「紀子ちゃん」>だ。が、その時代は案外短い。2年ほどでセミロングになる。
きっかけは眞子さん誕生だ。91年10月に眞子さんが生まれている。出産後、宮内庁病院を退院するときは、長い髪を一つにまとめていた。が、翌年8月に生後9カ月の眞子さんを抱っこした軽井沢での紀子さまの髪は、肩のあたりまでになっている。単純に分析するなら、子育てにはセミロング、ということだろう。94年12月には佳子さまが生まれた。97年11月、秋篠宮さまの誕生日に公開されたご一家4人の写真では、小さい姉妹も紀子さまも、みな肩までのセミロング。姉妹お揃いの赤いカーディガンがとてもキュートだ。
その翌年、紀子さまはショートヘアになる。4月、眞子さんの学習院初等科入学式に臨んだ時点で肩上10センチほどの長さになっていたのだが、このときはまだ耳が隠れている。が、8月にご一家で静養した須崎御用邸(静岡県)では、さらに5センチほど短くなり、耳を見せる今のスタイルに。以来、24年間、紀子さまはずっと同じ髪形を守り通している。