【沢村拓一(レッドソックス)】 評価:C-
メジャー2年目の今季は49試合にリリーフ登板して1勝1敗、防御率3.73。成績だけを見れば良くも悪くも平凡な中継ぎ投手だった。ただし制球の不安定さが変わらず、1イニング当たりの被安打と与四球を示すWHIPは1.42。首脳陣からの信頼を高めるには至らず、登板機会は劣勢の場面か大量リードのケースがほとんどで、これだけ登板したにもかかわらずホールドは3しか付かなかった。
8月末にはロースターから外されてマイナーへ降格。9月半ばにはリリースされた。成績的には来季のメジャー復帰はまだ見込める範囲だが、来年で35歳となる年齢がネックか。
【有原航平(レンジャーズ)】 評価:E
右肩動脈瘤の手術を経験したメジャー1年目からの完全復活を期していた今季だが、現実は甘くなかった。春季キャンプでメジャー契約を勝ち取れずにマイナーで開幕を迎えると、メジャー復帰を果たしたのは8月半ば。2度目の先発で6回無失点と好投して勝利投手となったが、よかったのはこの試合だけ。最後の先発ではブルージェイズ相手に3回を12安打11失点と完膚なきまでに打ち込まれ、翌日にロースターから外された。
5試合で1勝3敗、防御率9.45では高評価のしようもなし。日本では150キロ台を連発していた速球が平均で92マイル(約148キロ)にとどまるなど、メジャーでは限界を感じさせる投球内容だった。
【加藤豪将(ブルージェイズ→メッツ)】 評価:E
かつてヤンキースにドラフト2巡指名されたことで注目された加藤も、その後は長いマイナー暮らし。だがプロ10年目にして待望のメジャーデビューを果たした。ブルージェイズで開幕ロースター入りを達成すると、4月中に8試合出場。初安打を放つなど打率1割4分3厘、2得点の成績を残した。
ただし5月初めにはマイナー降格からロースター外となり、その数日後にメッツへ移籍。以降はメジャー昇格の機会こそあったものの出場には至らず、3Aでの80試合で打率2割2分3厘、9本塁打、32打点、7盗塁では強豪メッツのロースターに割って入ることはできなかった。オフのNPBドラフトで日本ハムから3位指名。先日入団会見を開き、来季は日本でプレーすることが決まった。
(文・杉山貴宏)