【菊池雄星(ブルージェイズ)】 評価:D-
マリナーズでの3年間で一度も勝ち越せずに15勝24敗、防御率も5点台近い菊池が昨オフにオプトアウト(契約破棄)し、3年総額3600万ドルでブルージェイズと契約。文句なしに大勝利だが、これは菊池の勝利というよりは代理人のスコット・ボラス氏の勝利だったろう。
この契約に応えなければならなかった菊池だが、結論から言うと期待を裏切った。シーズン後半は先発ローテーションから外され、32試合に登板(うち先発20試合)して6勝7敗、防御率5.19。メジャー初セーブをマークしたが、何の足しにもならないだろう。
打ち込まれるパターンはお決まりで、制球難から四球で走者をためて痛打を浴びた。必然的に球数も早くかさむので長いイニングが投げられない。20試合の先発で6イニングを投げ切ったのはたったの3試合しかなかった。fWARはロースターに最後まで残っていたのが不思議なくらいのマイナス0.7。契約はあと2年残っているが、来季途中で戦力外となっても驚きはない。
【筒香嘉智(パイレーツ→ブルージェイズ)】 評価:E
昨季途中から加入したパイレーツでようやくメジャーへの適応を示したかに思われた筒香だが、今季はそれ以前の筒香に逆戻りだった。
160キロに迫るメジャーの快速球に適応できず、開幕から凡打の山。それもフライよりもゴロの方が多く、たまに出るヒットも単打がほとんど。それでも首脳陣は粘り強く起用し続けてくれたが、5月に入っても打率1割台の低空飛行が続いたうえにその下旬には負傷者リスト入りしてしまった。
7月の戦列復帰後も調子は上がらずじまい。8月初めにようやくロースターから外された際は、地元メディアが「朗報だ!」と伝えるほどだった。その後はブルージェイズとマイナー契約を結んだが、3Aで打率2割6分5厘、5本塁打では昇格の声がかからずともやむなし。来季のメジャー復帰もほぼ絶望的と言っていいだろう。