学校に行き渋る子どもを前に「どうしたらいいのか」と悩む親はたくさんいます。コミックエッセイストのtomekkoさんの友人は、娘の不登校にどう対処したかを「悩んでいる人の参考になれば」とSNSでシェアしたところ、思わぬ反応が返ってきたといいます。情報をかき集めながらも翻弄されてしまうSNS世代の親たちのリアルとは――。自らも息子の行き渋りを経験している、3児の母・tomekkoさんが綴ります。

*   *  *

「実はね、1学期は娘、ほとんど学校に行けてないの」

 夏休み中、ときどき使っているコワーキングスペースで会った次男の同級生ママBさん(フリーランス仲間)にそっと打ち明けられて、私は純粋にびっくりしました。次男と同じ保育園で見ていた小1の娘さんは、年齢の割に利発で聡明で、私の中では小学校でもはつらつと楽しんでいそうなイメージがあったんです。

 でも、実際には、少人数の保育園時代にはいなかったタイプの、大声で朝からわめき続けるクラスメートたちやそれを収められない先生……というカルチャーショックにおびえ、トイレで震えていたそうです。Bさんは夫婦で話し合って、娘さんの気持ちを尊重することにしました。スマホとノートPCとWi-Fiがあればどこでも仕事ができるフリーランスのメリットを生かして、学校を休ませてコワーキングスペースに同伴したり、ときにはワーケーション(旅行を兼ねて仕事もする)をしたりと、いろいろ工夫して仕事も続けていたとのこと。

「なるほど、いいね! 今の時代に合った過ごし方だね。娘ちゃんもSOSをご両親がきちんと受け止めてくれたことに安心しただろうし、その結果もっと合う居場所が見つけられて、いいこともいっぱいあったね」。そう思ったままを述べたところ、なぜか顔を曇らせるBさん。

「それがね……私もそう思って、他の悩んでいる人にもシェアしようとSNSにこのことを書いたら、ひどいこと言われちゃって」

次のページへSNSでひどいことを言われた理由は…
著者 開く閉じる
tomekko
コミックエッセイスト tomekko

中1、小3、年長の男子3兄弟に夫とほぼ男子校な日々を送っている“ポンコツ母さん”。『AERA with Kids』の「脱・カンペキ親修行」では、鋭い観察眼で子育てや家族、夫婦、教育などについて連載中。Instagramでは13万以上のフォロワーに日々育児絵日記を投稿。インスタアカウント @tomekomet

1 2 3