「今日も日中業務後めっちゃ溜まっているウェブテストを受けて行こうかと思います。夜からも8件ありがとうございます」

 と記した。さらには企業側を揶揄(やゆ)するように、

「今受けたSPI新しい問題多すぎてビビりました、全然余裕で全部解けましたが。笑」

「テストで落ちるのバカらしいと思うので悩まれてる方は気軽にご連絡下さい!」

 と書いていた。

 田中容疑者の大学院生時代の知人は、

「田中容疑者は滋賀県の高校から京都大、大学院と進んで関西電力に入社しました。専門は化学でしたね。ウェブテの替え玉受検は、大学院時代から誰かに誘われてやるようになったと言ってました。『ウェブテなんて楽勝』とか自慢していました。大学入試の替え玉受験は、たまに発覚して大きな事件として報じられますけど、ウェブテならバレにくいので、うまくやるなと思いました」

 と話す。

 田中容疑者の自宅は、関西電力から徒歩圏内の高層マンション。社内の同僚が、田中容疑者についてこう話す。

「仕事ぶりはいたってまじめで、気のいいやつ。コロナ禍もあって、出社制限、テレワークがかなり続きました。田中容疑者のツイッターを見ると、テレワークやフレックス勤務を使って替え玉受検をやっているというような内容もあります。今思えば、コロナ禍なのに忙しいと言って、すぐに家の方に歩いて帰っていたのはWEBテストのためだったのでしょうかね」

 田中容疑者が「実績」として挙げていた企業の担当に聞くと、

「WEBテストの時に、周囲に人の気配がないか、スマートフォンを近くに置いていないかなど、チェックしています。使用するアプリも年々、セキュリティーが向上しています。専門業者とは常にコミュニケーションをとり、不正対策を講じていました」

 と話す。

 それだけに今回の事件を知り、

「田中容疑者のツイッターにうちの会社名があって、ひっくり返りそうになりました。こうして会社名を出され、PRに使われているとは恥ずかしい。新型コロナの感染拡大もあって、採用はWEBテストが主流です。今後は対面も必ず組み込むべきだとの意見も出ています」

 と述べ、もし「ウェブテ不正」で入社した社員が確認できた場合は、厳正な対処も検討しているという。

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