「併殺打について本人は『アンラッキーだった』と語るが、年齢的な衰えを感じさせることもある。立浪監督からは球威に負けないような打撃フォームへの変更を指示されている。安定した一塁守備はともかく、打撃に関しては計算が立たなくなってきた部分がある」(中日担当記者)

 一方、DeNAのオースティンも今季は飛躍が期待されたが怪我に悩まされるシーズンとなった。開幕前の3月に右肘に違和感を感じ、4月に米国で同箇所を手術。その後リハビリに励み、8月からは一軍に合流して代打で出場を続けていたが新型コロナウイルスの陽性判定を受けて離脱するなど、スタメン出場は1度もなくシーズンが終了。わずか38試合の出場で打率.156(32打数5安打)、1本塁打、3打点と期待を大きく裏切る結果となった。

「攻守ともに戦力が充実していて今シーズンはDeNAを優勝候補に挙げる人は多かった。出足はスローペースだったが徐々に実力を発揮し、終盤は優勝したヤクルトに迫ったが、年間を通じて打線の爆発力に欠けた印象。オースティンがいれば優勝の可能性は間違いなくあった」(DeNA担当記者)

 DeNAは投手陣を中心にディフェンス力は高い。監督2年目となる三浦大輔監督の指揮のもと、DeNAは本気でリーグ優勝、日本一を狙った年だったが、連覇を果たしたヤクルトに及ばず2位となった。

「投手陣は強力で守備のスペシャリストも多い。得点力さえ上がれば……という評価だった。ハマスタは球場が狭いので、打球が上がれば本塁打になりやすい。オースティンへの期待は大きかったがプレーできない時点で話にならなかった」(在京球団編成担当)

 メジャーリーグではヤンキースのプロスペクトとして期待されたオースティンは2020年に来日。入団以降は怪我の影響で離脱は多かったが、2年目の昨年は107試合の出場で、打率.303、28本塁打、74打点の好成績をマーク。3年目の今季は「本領発揮でタイトル獲得もあるのでは」と飛躍を予感させていたが、今季は来日以降で最低の成績に。シーズン終了後には右肘を再度手術し、来季の開幕も絶望的となっている。

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来季はチームでの立場も危うい?