そうした評価が10年連続のゴールデングラブ賞につながった。
「10年連続というのは簡単にいただけるものじゃない。まだまだ続けてとれるように、練習を重ねることが大事です」
と菊池は話す。
数少ないエラーをした時もSNSには、
「普通の選手じゃとれないボールを追いかけてエラーとは」
「菊池だから追いついて、記録がエラーはかわいそう」
などという投稿もあった。
「SNSとかでもそう評価してもらえる、そこまでみていただけることには感謝です。しかし、エラーした三つをよく考察すると、『こう打球にアタックすればよかった』『もう一歩、引けば取れた』と何かしらの反省があります。若い時は正直、『ええ!? 今のがエラーかよ、マジか』て思ったこともありましたけど、キャリアのある記録員の方がエラーと判断されたらその通りです。逆に自分としては追いつきそうもない打球でも常にチャレンジしないと。エラーをしたくないなんて思うとアウトにできません。攻めの姿勢を持ちながら、守っていきたい」
一方、打撃について。 普段は2番を任されることが多いが、チーム事情で3番で先発することが増えた。
「2番だと、つなぎの役割で、後の打者で走者を返して、というバッティングもあります。しかし、3番だとポイントゲッターとして、走者を本塁に返すことが求められます。それもあって、ボールを遠くに飛ばそうと力が入りすぎて、フォームを少し崩してしまいました。打つ方では、あまり印象に残るシーンはありません」
とはいえ、打率2割6分2厘、6本塁打、45打点。犠打34はセ・リーグ最多という成績を残した。
春には、WBCが開かれる。日本代表には、メジャーリーグから大谷翔平、ダルビッシュ有、鈴木誠也らも参加すると報じられ、まさにドリームチームが結成される。
菊池は17年のWBCのオランダ戦で、強烈なゴロをダイビングキャッチして二塁でアウトをとったシーンが語り継がれている。